H23.02.25 平成23年度施政方針

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  平成23年第2回市議会定例会の開会に当たり、市政運営について所信を申し上げますとともに、本日ご提案いたしました議案について、ご説明申し上げます。


 国においては、経済の本格的な回復の兆しは見えず、慢性的なデフレが続いております。こうした状況の下、民主党政権においては、元気な日本の復活を目指し、「新成長戦略」及び「財政運営戦略」に基づく、「経済」「社会保障」「財政」の一体的強化に取り組んでおりますが、深刻な財政状況の下、少子化・高齢化は否応なく進み、社会の閉塞感、将来への不安感が高まっています。
 一方、県政においては、来月12日の九州新幹線全線開業を契機とする「鹿児島の新しい時代を開く」取組が進められております。新幹線の開業、本物・鹿児島の全国、アジアに向けた開放など、「日本一のくらし先進県かごしま」の実現に向けて、すべての県民が夢と誇りを持てる地域づくり、そして新たな未来につながる地域づくりに取り組んでいるところであります。
 本市においては、南さつま市が誕生して5年を経過いたしました。昨年11月には、市制施行5周年記念式典を開催し、市民歌の披露をはじめ平和都市宣言を行いました。また、野崎耕二「一日一絵」原画展など、数多くの記念事業を市民総親和のもと開催することができました。市の一体感と市民の融和がより一層図られたものと思っております。
 また、昨年は、想定外のことが次々に起こる年でもありました。宮崎県で発生した口蹄疫に対する防疫対策をはじめ、年末年始にかけての大雪による農作物の被害、また、今年に入ってからは大型クジラが2回に亘り漂着するなど、想定外の出来事への対応に追われた年度でありました。
 一方、市内経済の経営環境はまだまだ厳しい状況にあります。国の「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」による緊急経済対策予算も編成いたしておりますが、依然として明るさが見えない本市の経済・雇用情勢に対応するためには、引き続き市民の生活の安定化を図るための対策に取り組む必要があります。


 さて、平成23年度は、南さつま市が誕生して6年目の年にあたります。国においては「平成の開国」、県においては「本物・鹿児島を開く」年であります。本市においても、新幹線の全線開業を契機として、新しい「南さつま市を開く」挑戦の年として位置づけ、市民目線と現場主義による改革と再生の取組を継続しながら、住みやすい、暮らしやすい南さつま市づくりに取り組みたいと思っております。


 「南さつま市を開く」第1の取組は、改革力向上の取組であります。職員の綱紀粛正が求められるなか、職員及び嘱託職員による公金の私的流用や酒気帯び運転による逮捕など、立て続けに職員の非違行為が発覚いたしました。合併後の業務管理体制の点検や職員の意識改革が未だなされていない状況については、市民に対して説明の言葉もなく、誠に残念でなりません。市役所改革の一環として、職員によるトイレ清掃や予算ゼロ事業の取組など職員の意識改革を図りながら、事務処理チェック体制のための組織の充実・強化や朝礼等の実施による服務規律と業務管理体制の徹底など再発防止に向けた対策を講じ、市民の信頼回復に全力で取り組んで参ります。
 また、職員定員適正化計画や集中改革プラン、財政健全化計画の確実かつ計画的な実施により、持続可能で健全な財政運営に努めるとともに、公共施設の再編や民営化等に向けた取組を推進して参ります。


 「南さつま市を開く」第2の取組は、産業力向上の取組であります。5月の吹上浜砂の祭典「世界砂像フェスティバル」の開催や南さつまB1グランプリの開催、各種観光宣伝・PR事業の実施など九州新幹線の全線開業や花かごしま2011の開催に向けた取組と農林水産物の販路を拡大する取組を推進して参ります。また、プレミアム付商品券の発行に対する支援や県の基金を活用した雇用対策事業の実施など市内経済の活力を回復する取組を推進して参ります。


 「南さつま市を開く」第3の取組は、地域力向上の取組であります。簡易水道の整備統合や集落の環境整備、地上波デジタル放送の難視聴対策など、市民の生活環境が向上する取組を推進して参ります。また、消防資機材の整備や防災事業の実施など災害から市民の生活を守る取組を推進するとともに、市民活動応援事業など地域や市民活動を応援する取組を推進して参ります。


 「南さつま市を開く」第4の取組は、人間力向上の取組であります。子宮頸がんワクチンなど予防接種に対する新規助成や中学3年生までの医療費の無料化の継続実施など、市民の健康・介護・福祉の充実と子どもが生まれ、育成される環境が向上する取組を推進して参ります。また、坊津学園の新校舎建設をはじめ、学校施設や社会体育施設の整備など、教育や文化、生涯スポーツの充実に向けた取組を推進して参ります。


 このような観点に立って、平成23年度の市政運営に当たっては、次の6つの柱を中心に、各般の施策を積極的に展開して参ります。

 第一は、「保健・医療・福祉の充実した健康で安心なまちづくり」でありますが、健康・長寿・子宝・子育てを支援し、地域の宝である子どもたちの笑顔が輝き、市民が元気で暮らすまちづくりに努めます。

(健康づくりの推進)
 市民の健康増進については、「南さつま市健康増進計画」の目標達成に向けて、健康づくり推進員と一体となった地域ぐるみの健康づくりを推進し、地域に密着した保健活動を展開して参ります。
併せて、南薩医師会、南薩歯科医師会との連携を密にして、市民の健康増進に努めます。
 各種がん検診については、受診率の向上に努めるとともに、がん予防の啓発活動に取り組んで参ります。
 また、各種予防接種事業については、定期の予防接種に加えて、新たに子宮頸がんワクチンと小児用肺炎球菌ワクチン及び平成22年度に一部助成しましたヒブワクチンの3つのワクチンについて、平成23年度から接種費用の全額を助成し、感染症予防対策の強化を図って参ります。
 医療保険制度については、国民健康保険や後期高齢者医療制度の安定的な運営のために、医療費の適正化と財源確保に努めて参ります。

(医療体制の充実)
 坊津病院については、公立病院改革プランに基づき、病院経営の健全化を進め、住民の健康の保持・増進と疾病予防の推進など、安心と信頼を得る医療の提供に努めて参ります。
 一方、日曜・祝日の在宅当番医や夜間を含めた救急医療については、引き続き医師会の協力を頂きながら実施して参ります。

(福祉の充実)
 高齢者福祉については、高齢者の社会参加を積極的に促進し、生きがい対策の充実に努めるとともに、高齢者が自立した生活を維持し、住みなれた地域で安心して暮らせる地域社会の実現に向けて、地域住民をはじめ行政や関係機関等が一体となり、高齢者を地域で支援する体制づくりを構築して参ります。
 また、障がい者等が、自立した日常生活を営みながら地域社会へ参加することができるよう、関係機関と連携しながら、障害福祉サービス提供体制の整備・充実に努めるとともに、個人の能力・適正に応じた地域生活支援体制の充実を図って参ります。
 介護保険については、新たに地域密着型介護老人福祉施設等を指定し、重度化した要介護者の介護機能の強化や介護する家族の負担軽減を図るとともに、持続可能な運営を目指し、第5期介護保険事業計画を策定して参ります。

(少子化対策の推進)
 少子化対策については、「南さつま市次世代育成支援行動計画」に基づき、次代を担う子どもたちが、健やかに「生まれ」「育成される」環境の整備を推進して参ります。
妊娠中から乳幼児期の健康の保持・増進のための健康診査や健康相談等を充実するとともに、ゆとりある子育ての支援体制と子どもの発育相談並びに療育に関する情報提供及び助言の場の拡充に努めて参ります。
 また、不妊に悩む夫婦の精神的・経済的負担を軽減するため、引き続き不妊治療費助成事業を実施して参ります。
 さらに、保育料の軽減やすこやか子ども医療費助成事業の継続実施、3歳未満児に係る子ども手当ての増額、トワイライトステイ事業の実施など、子育てに係る経済的負担軽減や安心して子育てができる環境整備を図って参ります。
 なお、花婿・花嫁きもいりどん事業を引き続き実施し、結婚を希望する男女の支援を行って参ります。


 第二は、「地域資源を活かした産業振興による活力あるまちづくり」でありますが、地域に根ざしている産業力を再生させることにより、所得の増加や雇用の確保と定住促進を図るとともに、観光・交流・スポーツの力で、地域経済の活性化に努めます。

(農業の振興・林業の振興)
 本市の基幹産業の一つである農業については、認定農業者等の育成、集落営農の組織化・法人化等地域の実情に即した経営体の育成を図るとともに、新たな生産・流通戦略を構築し、販路の拡大につなげながら、もうかる農業のシステムづくりを積極的に進めて参ります。
もうかる農林水産「彩生」事業では、生産販売戦略会議からの提言をいただき、高齢者グループ等によるグラム農業の推進など、地域の産業力を最大限に引き出していけるように取り組んで参ります。
 また、トップセールスによる販売促進活動や職員の民間企業への派遣などを行いながら、本市の農林水産物や特産加工品の販売戦略を確立するとともに情報の発信に努めて参ります。
 さらに、本市の農産物等を活用したB級グルメを創出しながら南さつまブランドの確立と地場産業の活性化へつなげるとともに、軽トラ市の定期開催に向けて、広報などによる周知を強化し、出展数の増加と集客力を図りながら地産地商を活発化させ農業所得の向上に努めて参ります。
 一方、市農林技術連絡会議と市担い手育成総合支援協議会の機能を強化しながら、本市の農業を担っていく担い手農業者等に対して的確な経営技術情報の提供など総合的支援を行い、経営体の基盤強化につなげて参ります。
 さらに、中山間地域総合整備事業や担い手育成畑地帯総合整備事業をはじめとする国・県の補助事業等を有効活用して、農業近代化施設等や農業生産基盤の整備を進め、生産性の高い農業を目指して参ります。
雇用の確保対策として、緊急雇用創出事業を活用した松くい虫被害木の伐倒駆除や農道に覆い被さっている支障木の伐採を実施し、機能保全及び環境整備を図って参ります。
食普及啓発推進では、食育推進会議を開催し、進捗状況把握や今後の展望を検討するためのアンケートを実施し、第2次食育推進計画を策定することとしています。
 また、地元の食材を活用した給食を提供することで、子どもたちの食や農に対しての関心と理解を深め、併せて地産地消を推進して参ります。
 林業については、松くい虫防除事業や被害対策自主事業等を実施し、防潮・防風・飛砂防止を目的とした海岸の松林造成による自然環境や生産環境の保全に取り組んで参ります。
 また、ふるさとの森再生事業を活用した市有林の除間伐や林道整備をはじめ、森林の現況調査や作業路の補修など、森林保全のための事業を実施するとともに、県営治山事業の実施により山地災害の防止に努めて参ります。

(水産業の振興)
 水産業の振興については、広域漁港整備事業など国や県の各種事業による漁港の計画的な整備改修を促進し、漁港機能の充実に努めるともに、
地域漁場整備事業によりさらなる漁場の整備を図り、漁場の充実に努めて参ります。
 また、水産物のブランド化を推進するため、鮮度保持技術の情報提供や販売ルートの開拓に向けて積極的に取り組んで参ります。
 水産加工品については、加工機械等を導入し、地域資源を活用した新たな商品開発に努め、漁業生産の拡大を図って参ります。
 漁業資源については、漁場環境の保護を行いつつ、種苗放流や藻場造成を行い、資源の確保・増大に努めて参ります。
 さらに、漁業関係グループの活動を支援しつつ、南さつま市漁業振興連絡協議会等において漁協間の連携を推進して参ります。

(工業の振興・商業の振興)
 商工業の振興については、中小企業者の事業に必要な小口資金融資や利子補給制度等の活用促進を図るとともに、商工団体へのプレミアム付商品券発行補助を行うなど、市内商工業の育成と経営の安定化に努めて参ります。また、ふるさと産品コンクールや農商工等連携などによる消費者ニーズにあった新たな特産品の開発を促進するとともに、トップセールスなどの販売戦略を強化し、域内での資源の循環や地場産業の振興を図って参ります。
 企業誘致については、企業訪問等の実施による情報交換・収集に努めるとともに、工場立地の優遇措置等の有効活用を図り、立地する企業に応じた環境の整備に努めて参ります。また、ハローワーク、商工団体、企業、高等学校との連携や異業種間の連携を図りながら、労働力の確保や就業機会の場の情報提供に努めて参ります。

(観光業の振興・新産業の創造)
 観光の振興については、九州新幹線全線開業や全国都市緑化かごしまフェア「花かごしま2011」が開催されることから、交流人口の拡大を図るため、県や県観光連盟等と連携を図りながら、関西圏のエージェントや観光客に南さつま市の魅力を情報発信して参ります。また、特産品の収穫やジャム作り、定置網観光など、体験型観光を織り交ぜた体験バスツアーを実施するとともに、薩摩半島観光振興協議会が実施する、広域のバスツアーやシンポジウムなどの事業に積極的に参画し、グリーンツーリズムによる体験型観光圏の創出に努めて参ります。
 さらには、新幹線に接続する本市への2次アクセスの整備を図るため、鹿児島中央駅から加世田までの直行バスの運行について、現在調整中であります。
 また、新たな取組として、鑑真大和上没後1250年となる2013年を機に、鑑真日本初上陸の地、秋目の自然・歴史・文化の魅力を最大限に引き出し、「がんじんの里秋目」として全国に情報発信するため、有識者等による準備委員会を発足し、2013年の記念イベントや秋目の魅力づくりを検討して参ります。
 南さつま海道八景整備事業については、南さつま海道八景PRビデオを活用した情報発信や国道226号沿線の物産館や飲食店等を巡るスタンプラリーを行う一方、南さつま海道八景のブランドアップを目指し、本地域の活性化策の具現化を図るため、中・長期展望に立ったマスタープランを策定して参ります。
 一方、スポーツ観光の推進については、本年度に制度化したスポーツ合宿奨励金の周知を図りながら、国内外からのスポーツ大会や合宿を積極的に誘致するとともに、スポーツを通して地域の活性化を図って参ります。
 24回目となる吹上浜砂の祭典では、世界11か国からトップレベルの砂像彫刻家を招聘して砂の彫刻世界選手権大会を行い、プロの卓越した砂像を展示する世界砂像フェスティバルの開催など砂文化を全国に情報発信して参ります。
 また、会場を金峰レクの森に移すことで、より広いイベント会場を確保するとともに、会期を15日間に延長し、さらなる集客を図り、地域への波及効果を高めて参ります。
 さらに、農商工との連携を図りながら、市民が参画し、市民が主役となる地域交流の場、経済交流の場として、新たな産業おこしにつながる進化した砂の祭典を目指して参ります。
 併せて、歴史交流館金峰及び道の駅きんぽう木花館の活性化を図るとともに、砂の彫刻日本発祥地として砂文化の情報発信を行うため、歴史交流館金峰の施設内に砂像を常設展示するほか、四半世紀にわたる砂の祭典の歴史の紹介やグッズの販売など施設の有効活用を図って参ります。
 レクの森型公園整備事業については、新たな整備計画のもとに事業着手しており、今後とも地元関係者や関係機関等と調整を図りながら取り組んで参ります。


 第三は、「人と自然の共生する環境にやさしいまちづくり」でありますが、生活環境の整備を図り、市民が安心して暮らせる住みよいまちづくりに努めます。

(住環境の充実)
 住環境の整備については、本市の幹線道路である国道270号や国道226号、主要地方道鹿児島加世田線、石垣加世田線、広域営農団地農道の整備促進を図るとともに、阿多川辺線、秋目上津貫線などの重要な路線等についても、整備改良に向けた取組を進めて参ります。
また、幹線市道や生活道路の整備を進めるとともに維持管理を図り、市民生活の安定や利便性の向上に努めて参ります。
 唯一の公共交通機関である地方バス路線については、国の生活交通路線対策や県の地方公共交通特別対策事業に適合させながら路線の維持・確保に努めて参ります。また、コミュニティバスについては、総体的な見直しを行い、効率的で交通弱者に対応したバス運行システムの検討を進めて参ります。
 水道事業については、安心、安全で良質な水の安定供給の確保を図るため、配水管の新設や老朽管の布設替えなどの施設の整備改良を年次的に実施するほか、簡易水道事業統合計画に基づき、秋目、平崎及び今岳地区水道を公営化するため、久志地区簡易水道事業として統合し施設整備を進めて参ります。なお、水道料金については、今後の施設整備、財政計画等を踏まえ、基本方針を見直したうえで、水道事業の運営基盤の強化と効率的な事業運営に努めて参ります。
 生活排水対策については、漁業集落環境整備事業や農業集落排水事業を着実に実施し、計画区域内の生活排水の浄化を図るとともに、合併処理浄化槽設置事業の実施により、生活排水対策を進め、快適な生活環境と河川等の水質保全に努めて参ります。
 公共下水道事業については、雨水対策が住民の生命・財産を守るための喫緊の災害対策であることから、都市下水路事業により平成24年度から事業着手できるよう努めることとし、また、汚水対策は、議会や住民の意見等を踏まえるとともに、今後の財政状況、雨水対策の状況、国の動向なども見極めながら、十分に検討し対処して参ります。
 笠沙高校跡地活用については、庁舎内検討委員会により、引き続き検討を進め、その方向性についてのとりまとめを行って参ります。
 情報化対策については、本年7月に地上デジタル放送に完全移行することから、市報等での周知に努めるとともに、衛星による受信対策等を進めながら、計画的な難視聴対策を講じて参ります。
 また、ユビキタスタウン構想推進事業で、地域ホームページから情報発信するとともに地上デジタルテレビ等を活用し、コミュニティの再生を図り、安心安全なまちづくりの実現に努めて参ります。
 昨年11月に消費生活センターを開設し、消費者には気軽に相談できる体制が整いましたが、複雑・多様化してきている昨今の消費者取引に対応するため、消費生活相談員による出前講座など消費者教育の一層の充実に努めるとともに、市民への広報活動も積極的に行って参ります。

(環境保全対策の推進・自然環境の保全と水資源の確保)
 環境保全対策については、昨年度に引き続き、ふるさと雇用再生特別基金を活用して「住みよい環境づくり事業」に取り組み、市内全域の環境パトロールの実施による環境浄化を図って参ります。
 また、従来からの資源ごみの分別収集、事業所生ごみの堆肥化、食用廃油の燃料化など、ごみの減量化と再資源化の推進も継続して参ります。
 さらに、本市の多くの歴史的遺産や豊かな自然を市民の共有財産として保全するとともに、積極的に活用するため、景観計画の策定に向けて引き続き取り組んで参ります。
昨年11月に、不快害虫であるヤンバルトサカヤスデが、大浦町上之門地区に大量発生しましたが、その駆除に取り組むとともに、あらゆる機会を通じて、市民への周知を図り、まん延防止対策を講じて参ります。

(防災対策の強化)
 防災対策の強化については、シラス土壌や急傾斜地の崩壊などの災害の防止を図るとともに、市街地やその周辺部の低地への集中豪雨等による冠水被害を軽減するため、市内主要河川の改修事業や急傾斜地崩壊対策事業、砂防事業などによる防災施設の整備を促進し、自然災害に強いまちづくりに努めて参ります。
 消防、救急、防災対策については、常備消防、消防団と連携し、住宅火災警報器の設置促進や自主防災組織の結成促進及び組織の充実を図って参ります。また、常備消防への高規格救急車の配備、消防団へのポンプ車、小型ポンプの更新をはじめ、分団施設や消防資機材の整備を行うとともに、併せて消防団組織の再編を促進して、消防力の充実を図り、迅速、的確な消防、救急活動に努めて参ります。
 さらに、最近の気象環境の変化に対処するため、防災計画を見直すとともに、拡充を行い、自然災害に強いまちづくりを進めて参ります。


第四は、「互いに伝え・学ぶことによる心豊かな人を育むまちづくり」でありますが、教育・文化を振興し、ふるさとを愛する人づくりに努めます。

(地域に根ざした学校教育の推進)
 学校教育については、児童生徒の実態に応じた授業改善に努めて参ります。特に、複式学級補助教員・理科支援員・外国青年招致事業の活用、電子黒板の活用研究モデル校の指定、全国学力学習状況調査の全校実施及び結果の分析・活用など、授業の充実と確かな学力の向上に努めるとともに、地元事業主と連携したキャリア教育推進事業の実施など、生きる力の育成に努めて参ります。
 また、スクールカウンセラーや心の教育相談員の配置を継続し、不登校や問題行動等に関する相談体制を充実するとともに、家庭と学校、関係機関との連携を図って参ります。併せて、就学時の教育相談の実施や就学指導委員会及び市特別支援教育連携協議会との連携、特別支援教育支援員の活用の充実など、より深い学校支援に取り組んで参ります。
 さらに、子ども安全の日の活動やスクールガード・リーダーとの連携の充実、及び「学校欠席者情報システム」を活用した関係機関との情報連携による感染症予防対策の充実、全小学校参加による交通安全子ども自転車大会の実施と大会に向けた正しい自転車走法や技能の訓練など、児童生徒の健康・安全確保に努めて参ります。
 学校再編については、現在、大笠地区と金峰地区で再編を検討する協議会が設置され、大笠地区では、これまでに協議された再編案を検討しているところであり、一方、金峰地区では、各学校の現状や意見を出し合い、再編に対する方向性の共有化を図っています。  
 今後も学校再編については、地元の意見を尊重し、より豊かな教育環境の整備を目指して、慎重に進めて参ります。
 加世田幼稚園については、平成23年度の満3歳児の募集を停止し、以後、段階的に募集を停止するとともに、引き続き民営化を検討して参ります。
 学校給食センターについては、衛生的かつ効率的な運用を図るため、本年4月に坊津学校給食センターを加世田学校給食センターに再編し、また、平成23年度中に笠沙学校給食センターを大浦学校給食センターに再編して参ります。

(生涯学習・スポーツの推進)
 生涯学習については、本市の久志出身で玉川学園創始者の小原國芳氏とのゆかりを大切にし、市民大学講座における玉川学園との交流等や公民館講座、出前講座等の充実を図るとともに、市民憲章や市民歌「夢を紡ぐ」の広報・啓発に努めながら、市民のニーズに応える生涯学習の充実に努めて参ります。
 また、本市の自然や伝統を活かした青少年体験活動や、地域ぐるみで青少年を見守り・励ます活動の充実により、心豊かにたくましく生きる青少年の健全育成に努めて参ります。
 さらに、子ども会やPTA等の社会教育関係団体を育成・支援するとともに、団体相互の連携強化により世代間交流の促進に努めて参ります。
 生涯スポーツについては、南さつまコミュニティスポーツクラブの充実と本年10月に加世田運動公園をメイン会場に開催される県民レクリエーション祭を通じて、さらなるニュースポーツの普及に努め、市民の健康づくりや体力の保持・増進を図って参ります。
 また、サッカーや駅伝大会等、各種スポーツ大会の開催・誘致を進めながら「まるごとスポーツランド南さつま」を推進して参ります。

(歴史・文化・伝統の継承・育成)
 文化事業については、多種多様な芸術・文化の鑑賞や発表機会の提供に努めるとともに、文化団体の育成・支援に努め、自主的な活動を促進して参ります。また、「日新公いろは歌」の広報・啓発等により、いろは歌を生かした心の教育の推進に努めて参ります。
 文化財については、本市の豊かで貴重な自然の保護に努め、その活用を推進して参ります。また、貴重な史跡等については、歴史と文化を大切にするまちなみ等についての調査・研究も進めながら、適切な保存と活用に努めて参ります。さらに文化財等の展示・公開により積極的な活用を図って参ります。
 伝統芸能については、市郷土芸能保存会連絡会との連携を図りながら、発表機会の創出や後継者育成に向けた保存活動の支援に努めて参ります。


 第五は、「コミュニティの育成による住民自治のまちづくり」でありますが、田舎の生きる力を再生し、集落活動に笑顔がでる元気な地域づくりに努めます。

(住民自治の形成)
 地域コミュニティの支援については、集落・地域の活きる力を再生し、ふるさとを再興する市民の新たな発想によるチャレンジ活動を支援するほか、NPOや地域づくり団体が行う取組を支援するなど、誰もが支え合う共生・協働の地域づくりを推進して参ります。
 また、地域元気づくり事業については、地域の特性を活かした自主的・主体的なコミュニティ活動や環境整備など、地域で取り組む住民主体のまちづくりに対して積極的な支援に努めて参ります。なお、これまでの元気づくり事業は、平成24年度で実施期間が終了することから、新たなまちづくり方策や支援策を検討して参ります。
 一方、自治組織機能の低下が見られる自治会が増加の傾向にあることから、自治会機能の再生やコミュニティの再生を図るため、既存の再編促進指針の見直しを行い、新たな支援策を検討し、自治会再編の促進に努めて参ります。
 市民の市政への参画については、地域審議会や「輝けふるさと本音で語ろ会」の開催等により、その機会の拡充に努めて参ります。
 男女共同参画社会の推進については、「南さつま市男女共同参画基本計画」に基づいた一層の取組を推進していくほか、各種審議会等の委員における女性の割合が40パーセント以上となるよう積極的に登用し、女性が市政に参画しやすい環境づくりに努め、様々な意見を市政に幅広く反映させて参ります。
 広報・お知らせ版については、市民に情報を的確に伝えられるよう、また、読みやすく、親しまれる広報紙づくりを目指して、紙面編集や掲載方法の工夫などさらに内容の充実に努めて参ります。
 また、回覧方式を採っておりましたお知らせ版については、平成23年5月発行分から月1回の発行とし、各戸配付を行い、情報の提供の充実を図って参ります。

(交流活動の促進)
 国際交流事業については、国際交流員の活用による市民外国語講座の充実に努めるとともに、砂の祭典と関連付けた国際交流イベントの開催など、市民の国際性のかん養に取り組んで参ります。
友好都市盟約を締結している中国宿遷市との交流については、宿遷市人民政府市長一行による吹上浜砂の祭典の視察をはじめ、相互の代表団派遣を継続していく一方で、宿遷市で開催される江蘇省園芸博覧会に友好都市として参加し、砂像を制作することで交流の一層の深化と本市のPRを行って参ります。
 地域間交流については、地域資源の活用等を通して行っている自治体・団体等との交流を官民一体となって推進するとともに、新たな交流基盤の構築を目指して参ります。
 なお、玉川学園との交流については、包括協定の締結に向けて、継続的な連携事業が展開できるように推進体制を整備して参ります。
 また、移住定住の促進については、昨年度から創設した「空き家情報登録制度」や「移住定住促進補助制度」の情報発信に努め、支援制度の充実を図って参ります。
 一方、サイクルシティの取組については、幼児から高齢者までの幅広い年齢層が楽しめるような事業の推進を図るとともに、市民とともに進める活動として「健康」「環境」「安全」をテーマに事業を展開し、自転車を活用したまちづくりに努めて参ります。


 第六は、「行財政の効率化をめざしたまちづくり」でありますが、無駄を省き、問題の先送りをしない市役所の改革に努めます。

(行政の効率化・財政の健全化)
 行財政改革の推進については、行政改革大綱に掲げた「協働による効率的な市政」を目標に、平成23年度からスタートする後期集中改革プランに基づき、民間委託・民営化等の推進、支所業務の本庁集約を進めながら職員の定員適正化を図るとともに、イベント・事業等あり方検討委員会の検証を含めた行政評価による事務事業の見直しを行うなど、効率的な行政システムの構築を図って参ります。
 なお、庁内における電話受信の効率化を図るために電話転送システムを構築し、本庁一括で受信交換を実施するとともに、電話受信回数の少ない支所については、職員の直接対応で行うこととし、経費節減・事務の効率化を進めて参ります。
 職員のふるさと意識を高め、市民の願いや思いを受け止める身近で親切な市役所を目指すためスタートさせた自治会担当職員制度は、自治会の支援や行政サービスの向上など、試行を重ね検証しながら、本格実施に向け本市にふさわしい配置案を検討して参ります。
 第3セクターが運営するいなほ館については、あり方検討委員会やプロジェクトチームの報告を具体的に進めるとともに、笠沙恵比寿については、各分野の専門家の意見等も踏まえて運営のあり方等について検討を進めて参ります。
 財政健全化計画については、合併による約20億円の国の手厚い財政支援が終了する平成33年度を着地点として、10年後の財政のあるべき姿を見据え、今後5年間に取り組むべき課題と目標を明らかにした「後期」の財政健全化計画に基づき、引き続き持続可能な財政構造の確立に向けて取り組んで参ります。
 一方、市のホームページや市報みなみさつま、市封筒類、公用車などを広告媒体として有効に活用し、継続的な自主財源の確保に努めて参ります。
 また、公共施設の命名権の導入についての取組を進めるとともに、遊休市有地の売却については、利活用方針により売却処分するなど、自主財源の確保に努めて参ります。

(広域連携の充実)
 広域連携については、近隣市との緊密な連携・協調を図りながら、圏域の一体的な振興に努めて参ります。
一部事務組合が共同処理を行っている消防、衛生、介護保険等の業務については、関係市と一体となって業務の推進に努めて参ります。
 なお、消防広域化については、指宿地区消防組合との合併を平成24年4月を目途として、さらに具体的な協議を進めて参ります。
 また、老朽化してきているごみ・し尿処理施設の整備については、構成市と連携を図りながら進めて参ります。
 なお、平成23年度には、平成24年度以降5年間の南さつま市総合振興計画の基本計画を策定しますが、これまでの成果や課題等を踏まえ、市民の皆様の声を大事にしながら、南さつま市を開き、前進する新たな目標を掲げ、「市民目線」と「現場主義」に徹した「きらりと輝く南さつま市」の創造に向けた計画づくりに努めて参ります。

 以上、平成23年度の市政運営の基本的な考え方を申し上げましたが、「次世代に誇れる南さつま市」の実現に向けて、市政の着実な推進のために全力を傾注して参りますので、市議会をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。