H27.02.19 平成27年度施政方針

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平成27年第1回市議会定例会の開会に当たり、市政運営について所信を申し上げますとともに、本日提案いたしました議案について、ご説明申し上げます。

 国においては、人口減少・超高齢化社会への対応をはじめ、日本経済の再生、国・地方を通じた財政健全化、持続可能な社会保障制度の構築、環太平洋パートナーシップ協定交渉への対応など、多くの課題に直面しています。このような中、特に人口減少の克服に向け地方の創生や景気回復等に向けた積極的な「まち・ひと・しごと創生法」に基づき、地方創生の取組が推進されています。

 一方、県においては、時代の状況変化に対応しながら「かごしま将来ビジョン」等に基づき、「子どもからお年寄りまですべての県民にとって優しく温もりのある社会」の形成を目指し、「力みなぎる・かごしま」、「日本一のくらし先進県」の実現に向けて取り組まれています。

 今後も国政・県政の動向に注視しつつ、本市の発展と市民福祉の向上に向け、市政を着実に推進してまいりたいと考えております。

 本年は、市制施行10周年を迎え、合併協議を総括するとともに、職員定員適正化計画や財政健全化計画など行財政改革の見直しを行います。

 本市においては、総合振興計画「夢を紡ぐセカンドステージ」のもと、市民が住みよいと感じ、笑顔があふれるまちを目指し、各種の施策・事業に確実かつスピード感を持って取り組んでいるところであります。

 迎える平成27年度においては、地方創生に係る地方版総合戦略の策定等を推進するとともに、市政の主人公である市民の皆様への説明責任を果たしながら、「市民目線」と「現場主義」に徹した改革と再生の取組を推進し、「健康力」、「産業力」、「安心力」、「地域力」、「改革力」の5つのパワーアップを図り、より一層の一体化と人が元気、地域(まち)が元気、「健康元気都市 南さつま」の創造のため全力を傾注してまいります。

 そのために、次の5つのプランからなる戦略プロジェクトを推進してまいります。

 第1の取組は、「食の価値創造・健康と産業づくりプラン」の推進であります。健康元気まちづくり事業を推進するとともに、健康増進・予防など効果的な施策の展開を図りながら健康寿命の延伸化を推進し、市民が健康で生き生き暮らせるまちづくりを目指してまいります。また、農林水産業の生産・操業基盤の整備を図り、食の6次産業化や新たな起業への積極的な支援を図るとともに、販路拡大や生産・流通基盤の構築などを推進し、地域資源を活かし地場産業が発展するまちづくりを目指してまいります。

 第2の取組は、「歴史と景色と光が織り成す協奏プラン」の推進であります。本市の観光資源である吹上浜砂の祭典や南さつま海道八景など、最大限に活用するとともに、薩摩半島一体となった広域観光ルートの形成や魅力ある観光スポットの整備など誘客対策に取り組んでまいります。また、特産品の開発や販路の拡大のほか、シティセールスによるイベントの周知や教育旅行、スポーツ合宿誘致等の推進により交流人口の拡大を図り、商工・観光団体の活性化を促進するとともに、新たな観光産業の創出を図ってまいります。

 第3の取組は、「安心安全な暮らしを築くほっとプラン」の推進であります。消防救急無線デジタル化の広域的な取組や防災行政無線等の整備を引き続き図るとともに、消防団や自主防災組織の活動の充実など地域防災計画に基づく総合的な防災体制を推進し、消防力や防災機能の充実強化に努めてまいります。このほか、道路や飲用水施設、都市下水路、公共下水道、公共交通運行体系等の整備を図り、環境にやさしい自然再生エネルギーの普及推進など、生活環境の整備を図り、災害に強く、安心で安全な住みよいまちづくりを目指してまいります。

 第4の取組は、「愛と真心広がる南さつま人きらめきプラン」の推進であります。共生・協働のまちづくりを進めるため、市民活動を積極的に支援し、自治会の再編を促進するとともに、自治会パートナー制度の定着を図り自治会との連携を構築してまいります。また、少子高齢化や人口減少に対応するため、移住・定住対策や各種福祉サービス、子育て支援を推進するとともに、学校教育環境の整備や学校再編などに取り組み、学びの力を高め人と地域が支え合うまちづくりを目指してまいります。

 第5の取組は、「今を改革! 輝く近未来への進化プラン」の推進であります。これまでも聖域なき行財政改革に取り組んできておりますが、今後、防災行政の強化や、し尿、ごみ、消防など広域行政に係る大型プロジェクトが見込まれており、引き続き行政改革大綱など各種計画に基づき持続可能な行財政基盤の確立に努めてまいります。また、女性や青年の市政への参画を推進するとともに、市政の動きを市民の皆様にお知らせする機会の充実を図り、改革による行政の効率化と市民が拓く協働のまちづくりの実現を目指してまいります。

 このような観点から、平成27年度の市政運営に当たり、6つの柱を基本に主な施策や新たな取組等について、ご説明申し上げます。

 第一は、「保健・医療・福祉の充実した健康で安心なまちづくり」であります。

(健康づくりの推進・医療体制の充実)

 健康づくりの推進については、個人の特性を踏まえた生活習慣病の改善に向け、運動・食生活・こころなどの重要性について市と市民が協働して取り組み、健康寿命の延伸が図られるよう総合的な健康元気まちづくり事業を展開してまいります。

 産学官連携による健康づくりの取組は、百寿委員会で、市民自らが考えたアクションプラン(事業計画)を自らが実行するとともに、健康元気まちづくり戦略会議と連携を図り、笑顔あふれる明るい環境づくりを市民総ぐるみで取り組んでまいります。また、重篤化を防ぐために早期発見、早期治療の推進を図り「華の50歳・還暦健診」、「なでしこ健診」のほか、ラジオ体操やYokaなんなんの普及、健康長寿自助共助事業等の取組を行ってまいります。

 国民健康保険事業については、医療費等の増加も著しく、厳しい国保運営であることから、特定健診等の受診率向上対策を進め、生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底等に取り組むとともに、モデル地区での適正血圧推進事業や健康アンケートなど具体的な取組の成果をもとに、さらに医療費適正化対策事業を展開してまいります。

 地域医療の確保は、引き続き関係機関と連携した医療情報等の充実を図るとともに、医師奨学資金制度の新たな取組を進め、薩南病院小児科一部再開をより一歩前進するよう関係機関と連携を図ってまいります。特に、小児・産婦人科の医療環境の充実は、市民自らが考える機会としての講演会の開催や市民と関係機関・団体等と行政一体となって地域医療環境の充実が図られるよう努めてまいります。団塊の世代が後期高齢を迎える2025年問題や看取り問題及び増加する認知症患者の問題などを解決するため、在宅医療への取組は、医師会や医療介護の有識者による多職種の連携を図ってまいります。

 坊津病院については、医師確保を重点課題として取り組むとともに、病院経営の健全化及び住民が安心・信頼できる医療の提供に努めてまいります。また、診療所については、経営等の健全化及び医療機能の充実を図り、へき地医療機関として住民が安心・信頼できる医療施設整備等環境の充実に努めます。

(福祉の充実)

 高齢者福祉については、新たに策定する高齢者福祉計画に基づき、高齢者がいつまでも健やかで安心して暮らせるまちづくりに努めるとともに、健康の保持増進等を目的に、65歳以上の高齢者の温泉入浴に対して助成を行う「伸ばせ健康寿命よか湯だな」事業を新たに実施してまいります。

 障害者福祉については、サービス提供体制の整備、充実に努めるとともに、自分らしい生活を自らの意志で選択できる地域社会づくりに努めてまいります。

 介護保険については、第6期介護保険事業計画に基づき、適切な介護サービスの提供及び保険運営の健全化に努めてまいります。また、介護保険制度の改正に伴い、包括的支援事業に加え、新たに在宅医療・介護連携の推進をはじめ、認知症施策の推進や地域ケア会議を推進するとともに、生活支援サービスの体制整備に努めてまいります。

(少子化対策の推進)

 少子化対策については、子ども・子育て支援事業計画に基づき、新たに教育・保育の充実やファミリーサポートセンター事業、利用者支援事業などに取り組み、子育て支援の拡充を推進してまいります。

 市独自に「おたふくかぜ」予防接種の全額助成を継続するとともに、妊婦歯周疾患検診や親教育として講演会の開催等の事業を行ってまいります。

 花婿・花嫁きもいりどん事業については、継続的に支援するとともに、事業の拡大に伴う「きもいりどん」の広域化、結婚による定住促進を図ってまいります。

 第二は、「地域資源を活かした産業振興による活力あるまちづくり」であります。

(農業の振興・林業の振興)

 地域農業の継承・農業経営基盤の強化については、TPP問題や米制度転換を受け、中核的担い手・農業後継者等への支援や確保、優良農地の集積・流動化、耕作放棄地の発生防止・解消等を図るため、農業者経営所得安定対策事業や青年就農給付金事業等を実施し、水田営農の高度化、地域農業のプラン策定や継承・実践に対し支援してまいります。

 農家経営の負担軽減策としては、新たに園芸施設の共済掛金の一部助成に加え、引き続き価格安定基金の造成や種苗購入、茶業経営の複合化に向けた支援、畜産農家の各種共進会への助成を実施してまいります。

 安心・安全な農畜産物の継続的な安定供給については、かごしまの農林水産物認証制度の認証手続の支援、地域温暖化防止や生物多様性保全に効果の高い営農活動に取り組む農業者等への交付金や有機JAS認証手数料の一部助成に加え、新たに自然農法体験農園の開設、家畜自衛防疫対策の強化や畜産に由来する悪臭防止対策を行ってまいります。また、食肉センターについては、衛生管理の向上に向けた施設整備を行ってまいります。

 儲かる農業の推進については、農産物の出荷時期に合わせたトップセールスに加え、6次産業化に向けた情報提供を行うとともに、加工業者等とのマッチングの場の提供に努めるなど、起業化にチャレンジする農家を積極的に支援してまいります。また、「南さつま長命草」の生産から販売までのサプライチェーンを構築するために、「長命草ブランディング事業」に取り組んでまいります。さらに、オリーブの栽培普及を推進するため、苗木購入助成のほか、関係団体等で構成する南さつまオリーブ共和国推進協議会なる組織を設立するとともに、薬用作物「ミシマサイコ」の栽培の普及、産地化に向けた支援を行ってまいります。

 地産地消・食育の推進については、食育基本計画に基づき、食育推進リーダーの活動を支援するとともに、学校給食への地場農産物の提供、郷土食や日本の食文化の伝承のための食育事業に取り組んでまいります。また、高齢者や小規模農家の少量多品目野菜の栽培を推進するため、集出荷システムの構築や営農指導員の活用を図ってまいります。

 農業・農村の整備については、計画的な農地整備と水利施設の適正な維持管理や長寿命化対策に努めるとともに、効果的な防災・減災対策事業の活用により、災害に強い農村づくりを進めてまいります。また、農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を図るため、地域の共同活動の支援を積極的に行い、地域資源の適切な保全管理を推進し、農村環境の整備に努めてまいります。

 林業振興については、森林資源の有効活用として間伐や林道の整備を行い、松くい虫など森林病害虫被害防止を図り、健全な森林の保全整備に努めてまいります。また、安心安全な暮らしを守るため、治山事業を導入し、山地災害の未然防止と荒廃山林の復旧を進めてまいります。

(水産業の振興)

 水産業の振興については、漁場環境の保全・創造のため、藻場造成に取り組むとともに、稚魚・稚貝放流やイカシバ投入を漁協と一体となって実施することにより、漁獲量の増大を図ってまいります。本市で水揚げされる特色ある水産物のブランド化を推進し、県内外の市場調査・商談会等を通じ、新たな販売ルートの開拓や魚価向上対策に取り組んでまいります。

 漁業者支援策としては、操業に必要な機器購入への助成や省エネ対策として船底清掃や塗装への補助制度、漁業者グループへの活動支援制度、新規就業者への奨励金制度、漁獲共済掛金補助と合わせて、漁業者の負担軽減と操業支援に努めてまいります。

 漁港の整備を推進するとともに、養殖場静穏化のための消波堤改良により、漁港の機能強化と安全な養殖漁場の確保を図ってまいります。また、増殖施設(魚礁)の新設により、漁業資源の確保・増大を図ってまいります。

(商工業・観光の振興・新産業の創造)

 商工業の振興については、商工団体と連携して各種融資制度の活用、プレミアム付商品券の発行や空き店舗等に対する支援を行い、市内商工業の育成と経営の安定化に努めてまいります。また、特産品の販路拡大への支援に取り組み、特産品のPRに努めるとともに、異業種交流や農商工連携による新たな起業を支援してまいります。

 観光の振興については、地域内にある観光施設や物産館等が連携した事業を展開するとともに、地域の特性を活かした観光・交流基盤の整備や観光客の受入体制の充実・強化の推進と、誘客対策として県内外にシティセールスを展開するなど、観光情報発信の強化を図ってまいります。また、広域的な観光振興を推進するため、薩摩半島南部広域観光実行委員会や薩摩半島観光振興協議会など、近隣市と連携した国内・国外への観光キャンペーン等の企画事業を展開し、連携した情報発信、誘客対策に努めてまいります。

 南さつま海道八景のブランドアップを目指し策定したマスタープランに添って、本市の新たな観光・魅力づくりに繋げる事業として、海道沿いの景観を確保するための樹木伐採を行うとともに、「早春のかごしま三大ウォーク」として指宿市・霧島市とも連携を図りながら引き続き南さつま海道鑑真の道歩きを実施してまいります。

 くじらバスの活用については、定期路線バスと定期観光バスの併用運行を継続し、路線維持確保対策を図るとともに、観光の広告塔としての機能を発揮し、交流人口の拡大を推進するなど、有効活用に努めてまいります。

 グリーンツーリズムの推進については、教育旅行受入れ家庭の支援を行い、教育旅行生等が充実かつ有意義な体験活動ができる環境整備の支援に努めるとともに、ターゲットを絞った修学旅行の誘致セールス、リサーチ活動に努めてまいります。

 スポーツ観光の推進については、スポーツ合宿奨励金制度の見直しを行うとともに、より合宿しやすい環境整備を図りながら、体育施設及び旅館、ホテル等の宿泊施設と連携を図り、合宿に適した利用しやすい環境を県内外にPRすることで、各種スポーツ大会や合宿の誘致セールスを積極的に実施してまいります。

 28回目となる吹上浜砂の祭典は、砂丘の杜きんぽう内特設会場で、ゴールデンウィークを中心に1か月間開催し、修学旅行生の受入やエージェント等によるツアー商品化に努め、交流人口の拡大を図るとともに、地域交流の場、経済交流の場として、地域経済への波及効果を高め、新たな産業おこしにつながる砂の祭典を目指してまいります。

 万世特攻平和祈念館については、戦後70周年の節目の年にあたり、類似施設を有する南九州市、鹿屋市と連携した合同企画を実施し、今後も連携したPRが図られるよう努めるとともに、市内にある戦跡等についても広報活動等を行い、平和の尊さを後世に広く伝えてまいります。

 また、平成5年5月の開館以来20年以上が経過し、収蔵品倉庫や照明など施設全体を見直す必要があることや、さらに施設周辺部において相次いで発見された遺構の活用など、周辺施設を含めた整備を検討するための内部検討委員会を設置してまいります。

 平成26年8月事務所移転を契機に自主運営を目指す南さつま市観光協会については、観光特産振興の中心的な組織になることを期待し、引き続き、地域おこし協力隊員の派遣を行い、組織体制の充実と自立に向けた活発な事業が図られるための支援を行ってまいります。

 第三は、「人と自然の共生する環境にやさしいまちづくり」であります。

(住環境の充実)

 住環境の整備については、国道や県道の整備促進を図るとともに、市道の整備と維持管理を図り、市民生活の安定や利便性の向上に努めてまいります。また、道路や河川の愛護作業については、共助による環境整備を推進してまいります。

 水道事業については、施設の改良・更新を行うとともに、坊泊地区簡易水道整備事業の完成を図り、安全で良質な水の安定供給に努めてまいります。また、水道料金等については、利用者負担の公平性と安定した事業運営を図るため、水道料金等統一検討委員会の提言を踏まえて、統一に努めてまいります。

 生活排水対策については、集落排水事業の実施や合併処理浄化槽設置を推進し、生活環境改善と水質保全に努めてまいります。なお、加世田市街地については、商業地域等の活性化や観光振興を図るとともに、益山用水路をはじめとする公共用水域の水質を保全するため、概ね10年以内の完成を目指し、整備要望が高い地域や整備効果が見込まれる区域に縮小して、公共下水道事業による汚水対策を推進することとしており、平成27年度は住民説明会の開催など早期着手に向けた準備を進めてまいります。

 加世田市街地の水害対策である都市下水路事業については、竹田神社ポンプ場の完成も見込んでおり、水害に強いまちづくりの実現のため早期完成に努めてまいります。

 市民の快適な住環境の整備を図るため、今年度も住宅リフォーム助成事業等を実施するとともに、消費税増税の延期も踏まえ定住促進や建築関連産業の活性化のために、住宅新築助成事業を行ってまいります。

(環境保全対策の推進)

 環境保全対策については、住宅用太陽光発電システムの設置家庭に対する補助を引き続き行いクリーンエネルギーの導入を促進し、地球温暖化防止、エネルギー消費抑制等に努めてまいります。

 市内で発生しているヤンバルトサカヤスデの駆除及びまん延防止のため薬剤購入費の補助等を引き続き実施し、発生地域住民の負担軽減を図ってまいります。

(防災対策の強化)

 防災対策の強化については、主要河川の改修事業や急傾斜地崩壊対策事業、砂防事業等による防災施設の整備を促進し、自然災害に強いまちづくりに努めてまいります。

 消防救急無線のデジタル化及び高機能消防指令システムの整備については、複雑多様化する消防需要に広域的に対応し、消防サービスの高度化を推進するため、指宿南九州消防組合と共同整備及び共同運用を行ってまいります。また、消防施設等の整備により消防力の充実を図るとともに、迅速・的確な消防・救急活動に努めてまいります。

 地域防災力強化については、消防団と連携を図るとともに、自主防災組織の結成促進及び活動の充実を図ってまいります。

 防災行政無線の整備については、平成26年度から3か年で市全体の統一したデジタル無線整備を行っており、平成27年度は、坊津地域、金峰地域の整備を進めてまいります。また、各戸への情報伝達のため、自治会無線施設の整備促進の補助や防災行政無線を接続し放送する維持管理経費について負担を行ってまいります。

 防災体制については、災害時の拠点となる防災センターの整備を進め、地域防災計画による総合的な防災体制の確立、防災マップによる危険箇所の周知、大規模災害等に備えた備蓄等の整備に努めるとともに、災害時相互応援協定を締結している自治体との交流を深め、連携強化を図ってまいります。

 危険廃屋対策については、防災、防犯上の問題となっている危険廃屋の解体経費について補助を行ってまいります。

 消費者保護対策として、市民の安心・安全な消費生活を確保するため、消費生活センターの相談体制の維持及び機能強化を図るとともに、継続的に啓発活動等に努めてまいります。

 第四は、「互いに伝え・学ぶことによる心豊かな人を育むまちづくり」であります。

 平成27年4月から施行される新教育委員会制度については、市長と教育委員会で構成する総合教育会議を設置し、教育行政に係る施策等についての協議・調整を行うとともに、教育の目標や施策の根本的な方針となる大綱についても速やかに策定してまいります。

(地域に根ざした学校教育の推進)

 学校教育については、子ども一人一人の学力を伸ばす授業改善に努めるとともに、コミュニティ・スクールの推進などを通して、学校・家庭・地域がそれぞれの役割を果たしながら、子どもたちの生き抜く力の育成を図ってまいります。併せて、登下校の交通安全対策の強化、児童生徒の危機回避能力等の育成を目指した避難訓練の実施など、児童生徒の健康・安全の確保に努めてまいります。

 平成27年4月から全小中学校で月1回(8月と3月を除く年10回)、「とびだせ教室!ノーかばんデイ」「学びを深める日」「心を耕す日」をコンセプトにした土曜授業を実施し、児童生徒へのより豊かな教育環境の提供に努めてまいります。

 学校再編については、平成28年4月の津貫小学校の加世田小学校への再編に向けて、保護者及び地域との協議を踏まえ、再編が円滑に進むよう努めてまいります。

 教育環境整備については、安心安全な教育環境を整備するため、建物内部の防災機能の強化事業として、屋内運動場の吊天井板の撤去を実施するとともに、子どもたちの心身の健やかな育成のための屋外環境整備としてグラウンド改修事業を行ってまいります。併せて、平成27年9月1日の供用開始を目指して新学校給食センターの建設を進め、現在市内3か所にある学校給食センターを再編統合し、安全・安心な学校給食の提供に努めてまいります。

(生涯学習・スポーツの推進)

 生涯学習の推進については、南さつま海道まつりと市民大学南さつまキャンパス開校式、さらに自主文化事業を合同開催し、生涯各期における学びと交流の場の提供に努めてまいります。

 地域の人づくりと交流の拠点施設としての地区公民館整備については、旧笠沙小学校跡に、医療施設や消防施設、野間池出張所と併設の笠沙地区公民館を改修・整備してまいります。

 また、次代を担う青少年の体験活動の充実に努めるとともに、社会教育関係団体の支援や人権尊重社会の形成、読書推進などに取り組んでまいります。さらに、市立図書館においては、新規の事業や喫茶コーナーの設置などサービスの充実に努めてまいります。

 市制施行10周年を記念し、市民が一堂に会し地域間の融和と健康づくりのために、市民スポーツ祭やグラウンドゴルフ大会等を開催してまいります。特に、市民総参加型のスポーツイベント「チャレンジデー」に今年度も参加し、毎日の生活に運動やスポーツに親しむ習慣を取り入れてまいります。

 体育施設は、各種大会や合宿の誘致を推進するため、加世田運動公園など計画的な整備を行い、施設の利用促進を図るとともに施設の充実に努めてまいります。

 各種大会の協力、地域行事への参加などスポーツ推進委員の積極的な活動を促進するとともに、各地区体育協会と連携した取組を行ってまいります。また、日頃スポーツに馴染みの少ない市民が思い思いに参加できるコミュニティスポーツクラブを充実させ、様々なスポーツを楽しみながら健康づくりや健康保持につながる活動の推進を図ってまいります。

(歴史・文化・伝統の継承・育成)

 歴史・文化事業については、本市に今なお残る加世田麓の歴史ある景観を保存し、周辺地域と合わせて活用する事業を更に進めてまいります。また、郷土芸能の保存・伝承の支援にも努めてまいります。

 昨年開催し、好評をいただいた「南薩鉄道100年企画展」を活かし、南薩線の遺構を後世に伝える説明板の設置を進め、その歴史の保存と公開に取り組んでまいります。

 文化振興については、既存施設の有効活用を図り、市民参画の文化祭や自主文化事業の開催により、さらなる文化振興に努めてまいります。

 11月に開催される国民文化祭については、「鑑真大和上と海上交流の歴史」、「日新公いろは歌」の2大テーマのもと、海をテーマとした全国規模の絵画や短歌のコンクールや「日新公いろは歌かるた取り大会」、高校生による「書道パフォーマンス大会」などを開催してまいります。

 第五は、「コミュニティの育成による住民自治のまちづくり」であります。

(住民自治の形成)

 地域コミュニティの活性化による地域力の再生については、市民との協働による真に豊かで活力あるまちづくりを推進するため、団体等が自ら企画しふるさとの再興を目指す新たなチャレンジ活動を積極的に支援してまいります。

 また、地域元気づくり事業については、地域の特性を活かしたコミュニティ活動や環境整備など住民主体のまちづくりの支援に加え、地域が潤い地域力が向上する、ふるさと「きばっど」事業への取組を支援し、地域コミュニティの活性化を図ってまいります。

 自治会の再編については、自治会機能の再生や地域の力を高めるため、再編された自治会への再編交付金の交付や施設整備等のハード事業への支援を行うとともに、平成29年度まで延長された再編重点促進期間として、再編に取り組む自治会への支援・協力など自主的な自治会再編を促進してまいります。

 市報・お知らせ版については、市民に親しまれる紙面編集はもとより、施策や市政情報など内容の充実に努めるとともに、テレビデータ放送、ラジオ放送など様々なメディアを活用し本市の魅力を市内外に幅広く情報発信してまいります。

 男女共同参画の推進については、南さつま市男女共同参画基本計画に基づき、一層の取組を進めるとともに、各種委員等への若者と女性の登用を推進してまいります。

(交流活動の促進)

 国際交流については、引き続き国際交流員の活用を図り、地域間交流については、各種協定等を締結している団体との連携・交流を深めるとともに、教育・文化・産業振興等の推進を図るため、官民一体となって更に進化した取組を推進してまいります。

 特に市制10周年記念として、これまで砂像と雪像のつながりを契機に交流を続けてきた北海道旭川市との姉妹都市盟約に向けた手続を進め、今後も北と南の地域の特性を生かし、幅広い交流を図ってまいります。

 また、包括協定を締結している玉川大学の芸術学部を招聘し、ミュージカル公演「たまがーるシアター」を開催してまいります。

 移住・定住の促進については、移住者住宅取得補助金や移住者住宅リフォーム補助金、移住定住促進補助金のさらなる周知を図るとともに、ホームページの充実など移住者向けの情報発信にも努めてまいります。

 サイクルシティの取組については、引き続き市民とともに進める活動として「健康」「環境」「安全」をテーマに事業を展開してまいります。また、サイクルツーリズム導入の可能性を探るとともに、海外を含めたサイクリストの誘致を積極的に行い、自転車を通じた交流人口の拡大を図ってまいります。

 第六は、「行財政の効率化をめざしたまちづくり」であります。

(行政の効率化・財政の健全化)

 行財政改革の推進については、引き続き職員の定員適正化や組織機構の見直し、職員の意識改革と資質の向上、公共施設のあり方や民間委託・民営化及び市有財産の活用など、行政改革大綱や後期集中改革プラン、財政健全化計画等に基づく行財政改革を推進し行政の効率化を図りながら、将来に向け持続可能な行財政基盤の確立に取り組んでまいります。また、新たな行政改革大綱や集中改革プランをはじめ、職員定員適正化計画や財政健全化計画を策定してまいります。

 4月から公の施設である笠沙恵比寿は「JTBコミュニケーションズ九州」により、また、ガンバリーナかせだ関連施設は「ガンバリーナ活性化協議会」により管理運営を行うため、順調なスタートができますよう支援してまいります。

 また、笠沙・大浦・坊津地区の体育施設について、指定管理者制度を導入し、市民の施設使用の利便性向上や利用者のニーズに対応したきめ細かなサービスの提供を図ってまいります。

 ふるさと納税制度については、その趣旨を十分に尊重し、リニューアルを行い、インターネットにおいて本市の特産品を全国にPRすることで、地場産業の活性化と自主財源の確保を図ってまいります。

 市民の信頼に応える市役所を目指すため、各種研修会等を実施し、職員の意識改革及び資質の向上に努めてまいります。

 自治会パートナー制度については、自治会の様々な課題に対応するため、パートナーの資質向上と情報の共有化に努め、自治会との信頼関係を構築し、連携・協働しながら地域の課題解決を図ってまいります。

 公平・公正な社会の実現を目的とした社会保障・税番号制度については、平成28年1月から個人番号利用・カード交付が開始されるため、電算システムの改修や情報の提供に努めてまいります。

 5年毎に全国一斉に行われる国勢調査が、10月1日を基準日として実施されるため、実施本部を設置し、適正かつ円滑な調査が実施されるよう対応してまいります。

(広域連携の充実)

 広域連携については、南薩地区総合開発期成会との連携・協調を図りながら、南薩地域振興局管内の一体的な振興に努めてまいります。

 一部事務組合で共同処理を行っている衛生、介護保険の業務については、関係市と一体となって業務の推進に努めてまいります。

 なお、新広域ごみ処理施設建設については、南薩地区衛生管理組合及び構成市とともに候補地の選定作業等、整備に向けて取り組んでまいります。また、し尿処理施設の整備については、汚泥再生処理センターが平成28年4月1日から供用開始できるよう南薩地区衛生管理組合に協力し進めてまいります。

 以上、平成27年度の市政運営の基本的な考え方や主な施策等を申し上げましたが、限られた財源を有効に活用しながら、スピード感のある行政運営を目指し、諸施策を推進するとともに、「自助、共助、公助の精神」に基づき、協働のまちづくりを進め、「次世代に誇れる南さつま市」の実現に向けて、全力を尽くしてまいります。

 市制施行10周年を記念し、式典をはじめ各種記念事業に取り組み、さらなる一体化を図ってまいりますので、市議会をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。