平成30年12月議会 諸般の経過及び当面する市政の諸課題の報告

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 平成30年12月議会において、諸般の経過及び当面する市政の諸課題について、次のとおり報告いたしました。

 

 先の定例市議会以後、これまでの諸般の経過、当面する市政の諸課題について、ご説明申し上げます。

 本庁舎の耐震工事につきまして、現在の進捗率は約60%で、来年1月末には外構工事を除くすべての工事が完了する予定であり、本庁舎への事務所転につきましては、来年2月の第3週から第4週にかけて実施し、2月下旬には工事前の本庁舎機能に復帰する予定であります。

 引き続き、市民サービスに支障のないよう適切に対処してまいりたいと考えております。

 なお、免震用オイルダンパーの偽造が問題になっておりますが、本工事及び昨年建設いたしました防災センターあんぼう21の免震・耐震設備において、問題となっている機材は使用していないことを確認いたしましたので報告いたします。

 9月29日から30日にかけて接近した台風24号の被害状況につきましては、39ケ所の避難所を開設し、187人の方々が避難されたほか、軽傷ではありますが負傷者1人を確認しております。

 また、農作物等では、抑制かぼちゃ、根深ねぎ、そば、ぽんかん、たんかん等に塩害や倒伏・落果等が見られたほか、畜舎やビニールハウス等の損壊など、農業被害額は約1億円に達する大きな被害を受けました。

 今後につきましては、国・県等の支援事業を活用し、被災された方々への支援等、産地の維持・確保に取り組んでまいります。

 南薩地区衛生管理組合において、建設に向けた取組を進めております(仮称)南薩地区新クリーンセンターにつきましては、「(仮称)南薩地区新クリーンセンターの建設候補地として選定されている金峰町高橋地区の市有地における建設推進を求める陳情書」が平成30年第3回南さつま市議会定例会で採択されたこと等を受け、組合では、構成4市長による協議を経て、総合的に判断し、南さつま市金峰町高橋の市有地を建設地に決定し、10月9日、組合議会に報告いたしました。

 今後は、組合において生活環境影響調査やボーリング調査など、建設に向けた準備を進めることになりますが、基本構想を踏まえた安心で安全な施設整備に向け、組合と連携を図ってまいりたいと考えております。

 地籍調査事業につきましては、昭和31年度の金峰地区を皮切りに、今年度の笠沙地区が最後となりましたが、これまで62年間実施し、調査面積277㎢が完了いたしました。

 その成果は、土地取引の円滑化や土地資産の保全をはじめ、公共事業のコスト縮減や固定資産税の運用適正化などに利活用されております。

 また、事業完了に伴い、本市の適正な事業遂行が評価され、県や国の関係団体から功労者表彰を受賞いたしました。

 11月7日、平成30年度の市表彰式を執り行い、市民表彰では地方自治部門の中釡(なかがま)(りょう)(いち)氏と教育文化部門の出口(でぐち)定昭(さだあき)氏を、特別表彰では福元拓郎(ふくもとたくろう)氏を表彰いたしました。

 また、秋の叙勲においては、若松(わかまつ)正伸(まさのぶ)氏が旭日双光章を、草野(そうの)(ゆき)(ひろ)氏が瑞宝双光章を、大江(おおえ)孝之(たかゆき)氏が瑞宝単光章を受章されました。

 これまでのご功績が広く認められたことは、この上ない喜びであり、栄えある受章を心よりお祝い申し上げます。

 観光の振興につきましては、9月23日、南さつまフェスタふるさと総踊りを加世田ゆめぴか本町通りで開催しました。

 メインの総踊りには市内全域より42団体、約1,650人が参加するなど大いに盛り上がりました。

 また、本町公園で同時開催された「しやくしょマルシェ」は、約100店舗の出店と約4,000人の来場者で賑わいました。

 本町公園につきましては、平成29年度から2年計画で進めておりました公園整備が概ね完成し、南さつまフェスタに併せ、公募により決定した愛称「ほんまち夢パーク」としてリニューアルオープンいたしました。

 10月14日に笠沙公園グラウンドで開催された「第31回マリンランド笠沙フェスタ」につきましては、ブリのつかみ捕りや紅白餅投げなどが行われ、約4,000人の来場者で賑わいました。

 10月21日、丸山島公園周辺で開催された「大浦まつり」では、10回目の節目を記念し、(あたり)(こう)(すけ)さんのステージショーのほか、約1,300発の花火が打ち上げられるなど約2,000人の来場者で賑わいました。

 11月25日、道の駅きんぽう木花館・歴史交流館金峰で開催された「第17回金峰ふるさと産業まつり」につきましては、農畜産物や地元特産品の展示販売のほか、保育園・小・中学生等による舞台発表など、約3,000人の来場者で賑わいました。

 サイクルシティの推進につきましては、10月13日、サイクリング大会ツール・ド・南さつまを開催し、25kmから100kmの3コースに全国から約350人の方々に参加いただきました。

 20回目となる今大会では、地元のかせだサイクリング倶楽部をはじめ、プロロードレーサー徳田(とくだ)鍛造(たんぞう)氏や鹿屋体育大学自転車部の運営サポート、各地域住民による参加者へのおもてなしなど多くの方々のご協力により、自転車を通した交流の輪を広げることができました。

 10月28日、愛媛県今治市よりご案内をいただき、「サイクリングしまなみ2018」に参加し、国内外からの約7,200人の参加者とともに世界有数のサイクリングコースを体験しました。

 11月15日、「自転車を活用したまちづくりを推進する全国市区町村長の会」の設立総会が東京都で開催され、本市を含め全国約300市区町村が加入いたしました。

 副会長及び九州ブロック長となりました本市といたしましては、組織のネットワークを活かしながら、サイクルシティ南さつまの取組を推進してまいりたいと考えております。

 また、法改正により本年11月からタンデム自転車が公道を走れるようになったため、さらに利用を促進できるよう広報宣伝を含め、環境整備に努めてまいります。

 インバウンドの取組につきましては、クルーズ船からの誘客を図るため、9月13日と10月17日にマリンポートかごしまに入港したクルーズ船の乗組員の方々に、日帰りで芋掘りやサイクリングなどを体験していただきました。

 また、本市の景観PRとブライダルに係る個人旅行者の誘客を図るため、10月24日から26日にかけて市観光協会と連携しモニターツアーとして香港からカップルを招き、市内各所で結婚記念の写真を撮影するフォトウェディングに初めて取り組みました。

 さらに、11月6日から8日にかけて、海外からの教育旅行の誘客を図るため、香港の修学旅行生32人を受入れ、サイクリング体験、和装体験、給食体験など日本の文化や中学生との交流を行いました。

 農業等の振興につきましては、農業体験を通じて都市と農村の交流を図る、オーナー制のらっきょう農園「ガンバリーナらっきょう村」の入村式を9月23日に行い、市内外からのオーナーやその家族約60人が参加しました。

 70区画の応募があり、抽選により割り当てられた区画に、収穫目標の40㎏を目指し、砂丘らっきょうの植え付けを行いました。

 また、ふるさと納税区画には、今年も東京都在住の方から申込みをいただいております。

 10月9日、肉用牛農家の交流や技術研鑽を目的に「南さつま市肉用牛枝肉共進会」を開催し、市内の6農家から鹿児島黒牛18頭の出品があり、一頭平均約140万円の高値で販売されました。

 また、出品された牛の中から、有限会社 小田畜産の牛1頭を「南さつま市ふるさと納税」の年末用返礼品として選定しました。

 長命草の普及・定着を図るため、市内の飲食店、スーパーなど14店舗で長命草を使った惣菜や加工食品などを販売する「南さつま長命草フェア」を11月18日から11月30日まで開催しております。

 引き続き、新たな特産物の生産・流通販売の拡大を図るため、生産者や地元企業を支援してまいります。

 商工業等の振興につきましては、9月15日から17日の3日間、姉妹都市である旭川市において「北の恵み食べマルシェ2018」が開催され、本市から黒豚や焼酎、農産物等、過去最多の13事業者が出店しました。

 開催前に発生した地震の影響が懸念されましたが6事業者が完売するなど大盛況でした。

 また、11月4日、災害応援協定を締結している茨城県北茨城市の「第30回雨情の里港まつり」において、焼酎や長命草など本市の特産品を初めて出店し、大きな関心が寄せられました。

 今後も経済交流を継続し、両市との経済の活性化と持続的な交流を確立してまいります。

 9月25日、かごしま焼酎大使で中国人俳優の(りん)(どん)()氏がオーナーを務める中国上海市の焼酎バーで「南さつま焼酎の夕べ」を開催しました。

 イベントでは、焼酎杜氏の故郷である本市が鹿児島本格焼酎の礎を築いた歴史をはじめ、本市の焼酎、特産品、観光PRなどを行いました。

 今後も県や特産品協会を通じ、本市の焼酎やインバウンドに向けた観光地の魅力などを発信してまいります。

 企業誘致につきましては、11月14日に東京都で開催された県主催による企業立地懇話会において、関東地区を中心とした参加企業80社へ本市の助成制度などをPRし、誘致を働きかけました。

 ふるさと納税につきまして、11月20日現在、寄付額は約6億4,100万円で、昨年同時期に比べ約8%の減となっており、引き続き返礼品業者によって設立された「チーム南さつま」ふるさと納税振興協議会と連携し、寄付の増額や地域経済の活性化を図ってまいります。

 なお、11月16日に返礼割合が3割を超えている自治体を総務省が発表しており、その中に本市も含まれておりましたので、返礼品業者のご理解をいただきながら、早々に返礼割合や返礼品の取扱いについて見直しを行う予定であります。

 健康の保持・増進等につきましては、10月6日、防災センターあんぼう21でワクチンや予防接種をテーマに「ふるさとの宝・子どもの笑顔・命輝け!講演会」を開催しました。

 予防接種で大切な子どもたちを守るとともに小児医療の重要性などについて普及啓発を図ってまいります。

 11月18日、ふれあいかせだで「心と体の健康維新!~あったか安心長寿のまち~」をテーマに「健幸・福祉ふれ愛フェスタ」を開催しました。

 今年は薩南病院の市民講座や健康標語・社会福祉功労者等の表彰などのほか、認知症フォーラムを開催し、認知症について学びを深めました。

 当日は、会場内に健康・肺活量チェックや子育て・認知症等の相談コーナーなどが設けられ、多くの市民で賑わいました。

 11月24日、ふれあいかせだで「みんなで考える人生の最終段階における医療講演会」を開催しました。

 講演では「誰にでも訪れる人生の最終段階を自分らしく生きるために」をテーマに市民や医療・介護関係者の方々とともに、人生の最終段階における医療について学びを深めました。

 全国的に感染の拡大が懸念される風疹につきましては、10月に鹿児島県でも今年1例目となる風疹患者の発生届出があり、本市におきましては、市報・ホームページ等により感染予防策などの情報提供を通じて注意喚起を図っているところです。

 金峰地域学校施設整備につきましては、金峰地域学校施設整備検討委員会において、老朽化した田布施小学校と阿多小学校のあり方について、保護者の意見集約や先進地視察など様々な視点から協議がなされてきました。

 今回、一定の方針が出たことから10月9日、同委員会から「金峰中学校の敷地内に施設一体型の義務教育学校の建設が望ましい」とする報告書をいただきました。

 このことを受け、地域住民が主体となった「金峰地域学校再編検討協議会」が開催され、11月9日に「金峰地域施設一体型小中一貫校(義務教育学校)の設立に向けた要望書」を同協議会から受理いたしたところです。

 学校教育の推進等につきましては、10月7日、市内小学校・義務教育学校の5・6年の児童約500人が参加した児童陸上記録会を加世田運動公園陸上競技場で実施しました。

 全面改装により全天候型のグランドに生まれ変わった新しい競技場で、子どもたちは自分の目標に向かい、精一杯競技することができました。

 また、11月1日から7日を中心に市内の小・中・義務教育学校で地域が育む「かごしまの教育」県民週間を実施し、多くの保護者や地域住民が参観し、学校への理解を深めていただき、地域との連携を図ることができました。

 11月7日、各小・中・義務教育学校の児童生徒による仲良し音楽会を金峰文化センターと大浦ふれあいセンターで実施しました。

 当日は加世田高校と鳳凰高校も参加し、日頃学習した音楽の発表や鑑賞など、音楽に親しむとともに友情や連帯意識を高めるよい機会となりました。

 生涯学習、歴史・文化・伝統の継承等につきましては、10月中旬から12月にかけて、各地域文化祭や各地区公民館文化祭等が開催され、子どもたちをはじめ、文化協会や市民大学講座生による舞台発表や作品展示、郷土芸能などが披露されました。

 また、「第21回南さつま児童生徒美術展」では、応募作品3,346点から319点が入賞作品に選ばれ、11月11日、笠沙自然休養村管理センターにおいて、表彰式を開催しました。

 生涯スポーツの推進につきましては、11月18日、「第22回サイクルシティ南さつま小学生さわやか一輪車大会inかごしま」を開催しました。

 佐賀県、福岡県の他に新たに宮崎県からの参加もあり、県内外から22団体、約220人が出場し、白熱したレースや華麗なフィギュアの演技を繰り広げました。

 防災対策の取組につきましては、9月2日に加世田ドームで市の総合防災訓練を実施しました。

 訓練には関係機関など18団体約600人が参加し、継続的な大雨による河川の越水、浸水災害等を想定し、地域住民、要配慮施設からの避難訓練などを実施しました。

 今回、初めてボランティアセンターの設置訓練を行い、救援物資等の搬入、仕分け作業等の避難所運営を行っていただきました。

 また、小湊地区においても避難訓練、消火訓練、避難所運営訓練などを実施し、約200人が参加しました。

 消防・救急対策の取組につきましては、10月12日から13日に消防団幹部研修を、昨年7月の九州北部豪雨災害被災地となった福岡県朝倉市、大分県日田市で実施し、分団長など33人が災害時の消防活動状況及び災害支援のあり方などについて研修しました。

 また、10月29日、加世田方面隊津貫分団の消防ポンプ自動車を更新し、交付式を行いました。

 11月9日から15日の秋の全国火災予防運動において、本市では1日消防長の任命と広報活動及び幼年消防クラブ大会を開催し、火災予防思想の啓発を行ったほか消防団でも地元での訓練や火災予防広報を実施いたしました。

 交流事業につきましては、9月26日から29日にかけて、公募参加者13人を含む「南さつま市中国宿遷友好親善訪問団」が、鑑真大和上ゆかりの揚州市や本市と友好都市盟約を締結している宿遷市を訪問しました。

 9月27日、宿遷市で盛大に行われた「中国宿遷グリーン産業フェア2018」の開幕式に参加するとともに、宿遷市との更なる交流促進に向けた覚書を取り交わしました。

 なお、今回の交流において、本市に在職した歴代の国際交流員7人の方々にサポート頂くなど、交流の大切さや絆の深さを認識いたしました。

 11月1日、玉川大学の小原芳明学長、萬世酒造株式会社の今村五男社長、とポンカンリキュール「ポンカのんが」の商品化・事業化の協議を行い、来年11月頃の完成に向けて、産・学・官の三者連携による新たな取組を確認しました。

 地方創生の取組であるコンテナ内LED育苗技術推進プロジェクト事業につきましては、育苗の実証・実験を積み重ね、安定的な高品質の苗生産に関して一定の成果を収め、キャベツ・イタリア野菜などの地域内流通を開始するなど、農業生産活動に繋げる取組を実施しております。

 また、野菜を生産するためのLEDコンテナシステムは海外から高い評価を得て輸出されておりますが、今後はLED育苗システムの普及・実用化に向け、市内の農家や農業団体等に対し、LED苗の高い品質、有益性、生産性などについて、更なる実証とPRをしてまいります。

 アウトドア資源開発による地域活性化プロジェクトにつきましては、11月1日から日本を代表するアウトドア総合メーカーモンベルの推奨する地域として登録を行い、約86万人が所属する同社の個人会員などへ情報誌やインターネットを通じて、本市の魅力である豊かな自然を情報発信しております。

 さらに国の地方創生推進交付金を活用し、野外スポーツやレクリエーションに関する調査・研究などを進めながら全体構想を策定するためのコンソーシアム(事業共同体)を11月9日に立ち上げました。

 今後は、平成31年度に全体構想を策定し、可能なものから順次、取組を展開してまいりたいと考えております。

 

 以上で、諸般の経過、当面する市政の諸課題についての説明を終わります。

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