議会報告会・みんなで語る会

≪「高校生と明日の南さつま市を語る会」を開催しました≫

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 市内3高等学校の生徒19名と、「明日の南さつま市」について意見交換を行いました。

日  時

令和7年7月14日(月) 13:3015:30

場  所

議場

参加者数

市内3高等学校の生徒19名 議員15

テ ー マ

「明日の南さつま市」について

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高校生からの意見・要望

 現在南さつま市から「南さつま市県立高等学校活性化支援事業」等により、

 (1) 資格取得試験

 (2) 英語検定・漢字検定受験料補助金

 (3) 外部講師料補助金

 (4) 部活動外部指導者補助金

 (5) 南さつま飛びたて高校生事業支援金

 など多くの支援をいただき、教育活動の充実のために力添えをいただいており、大変感謝しています。

議員の答弁

 市内県立高等学校活性化支援事業補助金は、資格取得試験受験料、英語検定・漢字検定受験料、外部講師料、部活動外部指導者等に補助を行っており、令和6年度の交付実績で1238,300円となっています。

 飛びたて高校生事業支援金は、高校生の取り組む様々な事業に対して市が補助を行うもので、鳳凰高校生のフリーペーパー作成を皮切りに、平成29年度から令和6年度までの交付実績で、鳳凰高校が1,046100円、加世田常潤高校が1,1312,036円、加世田高校が6689,900円となっています。

高校生からの意見・要望

 今夏に香川県で行われる全国高等学校総合文化祭吹奏楽部門に出場が決まっている吹奏楽部は、その遠征費について物品販売を行う等の努力はしていますが、一人当たり数万円の自己負担が想定されているようです。

 生徒数減のため生徒会費が年々減少し、部活動にかかる費用の自己負担が増加しているので加世田高校の部活動に対する資金を増やして欲しいです。

議員の答弁

 市は、市立の小・中学校、義務教育学校への補助・交付が基本ですので、県立高校、私立学校に市が直接援助するのは難しいと思いますが、南さつま市教育委員会関係補助金等交付要綱の中に文化芸術等振興奨励金というものがあって、学校にもお伝えしてあります。補助を受けるための様々な要件がありますので、先生や学校で協議をしていただいて、教育委員会に申し入れをしていただきたい。

 資金を調達するというのは非常に大変なことだと思いますので、保護者会とのタイアップなど資金調達のための活動はぜひ今後も続けてください。

高校生からの意見・要望

 体育系・文化系の部活動の多くが鹿児島市内で大会やイベント・行事がありますが、その時間帯に合うバスが無いため、生徒自身で行く交通手段が実質的にありません。部活動にかかる負担増につながっているので鹿児島市内方面行バスを増便して欲しいです。

 生徒の半数がバスを利用していますが、通学以外にも買物や部活の遠征などで利用することがあり、便数が少ないと不便を感じていますのでバスの本数や路線を見直してほしいです。

議員の答弁

 公共交通機関を使わなくなってきたことで便が少なくなってきた経緯があります。

 現在は、鹿児島市内方面のバスが1日に往復11便ずつありますが、時間帯によっては不便なこともあるようです。

 また、バスが減便したり廃便になったりしている要因の一つとして運転士不足があります。これを解消するために自動運転のバスの実証実験等の取組も行われています。

高校生からの意見・要望

 企業誘致など働きやすい環境をつくり、南さつま市を活性化するためにもなり、加世田高校の保護者にも有用であると思いますので、日置市の旧日吉小学校の日日novaのように、阿多小学校などの廃校を活用してコワーキングスペースの設置をして欲しいです。

議員の答弁

 市内各小中学校の廃校ではプールを発電関係の企業、校舎を食品加工関係の民間企業に貸与したり、体育館を地区体育館として活用、災害時の避難所に指定されているところもあります。

 今後も廃校跡地に関しては、企業等から問い合わせがあり次第取り組みがなされると思います。

高校生からの意見・要望

 住んでいる地域に空き家が多く見られます。近年は地球温暖化が進み、遊具が熱くなったり、熱中症になるリスクが高くなったりと、公園で遊ぶこともできない状況です。

 そこで、空き家を活用した、人と人とが交流できる施設を造ることで、更によいまちづくりができるのではないかと考えました。

 子どもだけでなく高齢者や親子なども利用ができ、市民同士の交流が行えると考えますので空き家を利用した交流施設を要望します。

議員の答弁

 空き家、空き物件の利用はすごく大事なことだと思いますが、空き家所有者の特定が難しいことがあったり、運営は誰がするかの問題があります。使い方が悪くて、安全面で非常に難しくなったり、非行のたまり場になったりする危険性もあります。

 ただ、その辺の課題を克服しながら、地域の方々で空き家を解消して利用する動きも必要ではないかと思います。

高校生からの意見・要望

 南さつま市では生活が安定している状況だと思っていますが、人間として次のステージへの欲求、つまり文化的生活への欲求というものが生まれ、それを満たすものに読書というものがあると思っています。

 中央図書館は午後7時まで開館していますが、自分の住む大浦町の図書館は午後5時までしか開いていないため、帰宅する頃には図書館の利用ができません。

 また、中央図書館では自習室の利用ができますが、大浦図書館にはないので、図書館の利用時間の延長及び自習室の併設を要望します。

議員の答弁

 財政的、人員的な問題もあります。

 費用対効果と働き方改革の観点から十分に議論して、できるだけ市民が平等に利用できるように、執行部にお伝えしたいと思います。

高校生からの意見・要望

 要配慮者や福祉避難所について学校の授業で学習しました。実際に災害が起きた際に高校生としてできることを考える機会としたいので高校生向けの防災教室を実施してほしいです。

議員の答弁

 県立高校の要望については、学校で協議して県に要望してください。県を通じて市に対応の要請がされると思いますので、ぜひそういう道筋をつけていただきたいと思います。

 我々議会としても、議長のほうから市長のほうに申入れをしたいと思います。

高校生からの意見・要望

 加世田高校には購買部スペースはありますが、受注業者が見つからず、ここ数年購買部がない状況が続いています。

 そのため、学習に必要な文房具やパン・おにぎり等の中間食の購入ができず、また、パンやおにぎりの自動販売機も業者が見つからず設置できない状況にあるようなので購買部を復活させて欲しいです。

議員の答弁

 購買部がなくなったのは、学校では採算がとれなかったからではないかと考えます。

 購買部が実現できないならパンを持ってきてもいいようにするなど学校と協議をしたらどうでしょうか。

高校生からの意見・要望

 光熱費の高騰によりエアコンの温度設定は28℃となっており、熱中症予防の観点やお弁当の痛み防止(購買部がないため簡単には弁当が買えない)などから、より適切で安全な学習環境を作りたいと考えている。

 そこで、エアコンの設定温度を下げられるよう予算を増やしてほしい。

議員の答弁

 環境省では、快適性を損なわない範囲で省エネルギーを目指すために、室温を夏季28℃、冬季20℃とすることを推奨しており、1℃の設定温度の違いで十数%消費電力が違うようです。県に要望しても難しいのではないかと考えます。

高校生からの意見・要望

 バスの運転士不足による減便のため、登下校に利用できる路線バスが生徒の教育活動の時間帯と合わないことから、教育活動を制限せざるをえない状況にあります。

 また、枕崎等遠方から本校への進学を希望している中学生の本校への進路選択にも多大な影響を与えており、本校への入学希望者減に直結していますので加世田高校への通学方法問題を解決して欲しいです。

議員の答弁

 南薩地区の高校の今後の対策会議で保護者からも、単体の高校ではなくて、巡回スクールバス等は考えられないかという意見も出ていましたので、県の教育委員会にはそういうことも伝わっているということは御理解ください。

高校生からの意見・要望

 加世田高校の魅力を南さつま市からも発信してもらうことで、本校への入学希望者を増やしたいので、小中学生が高校のイベントに参加しやすいように宣伝して欲しいです。

議員の答弁

 高校生が小学校に出向いて掃除をお手伝いして相互交流を図っているようですし、体育祭や文化祭等の学校行事で小中学生と一緒に競技するプログラム等でコミュニケーションを図ったり、高校の授業見学で先輩方からの話を聞いてもらったりするなど、アピールすることも大切だと思います。

高校生からの意見・要望

 寮生活を送っているので、もっと商業施設があれば、行く場所も増え、まちの活性化にもつながると思い、商業施設の活性化について要望します。

議員の答弁

 商業施設の活性化は、人が集まり、地域経済の活性化につながる重要な取り組みだと思います。

 国の方でも中心市街地活性化法に基づく事業等を整備・準備し、行政と民間事業者等が連携して活性化に取り組める様々な支援措置がありますが、基本計画が必要です。どういう街にしたいかを考え、行動する必要があります。

 中心市街地のまちづくりにおけるキーワードは若者の発想です。具体的に「どこに・どういった物があればいい」という提案もお聞きかせください。

高校生からの意見・要望

 新型コロナウイルスの影響で規模が縮小され、かつてのようなにぎわいを感じないので、吹上浜砂の祭典の会場を以前の場所に戻して開催することで以前のようなにぎわいを取り戻してほしいです。

 また、地元の学生も砂像制作に協力できるようにしてほしいです。

議員の答弁

 同じような意見を市民の中から多々聞いていますし、自身も少なからず感じていますので、昔懐かしい盛大な砂の祭典を心から希望しています。

 約39年前、加世田青年会議所(JC)が明るい豊かなまちづくり運動の一環として、アジア初の砂の祭典を開催しました。当初は入場料無料で砂像を見るだけでしたが、バージョンアップしようということで、入場料、企業等からの寄附金、協賛金、商品協賛を頂きながら、本部では物販や飲食ブースを設けて資金を稼ぎ、様々なイベントを行い、日本イベント大賞の受賞やギネスブックにも長年登載されるなど、南さつま市の情報発信に大いに寄与しています。

 しかしながら、会場の変更やコロナ禍による休止を経て再開するに当たり、持続可能なイベントを目指して現在のスタイルとなりました。

 以前の会場では会場設営などに費用がかかり、通常でも7~8千万円、1億円使ったこともありますが、それを見直すために、市役所を中心としたまちなかでの開催となりました。40周年か50周年では、昔の場所でやりたいなという気持ちは持っています。

 高校生も砂像をつくりたいということなので日本砂像連盟にも伝えておきますので、一生懸命つくっていただきたいと思います。

高校生からの意見・要望

 現在近くにアミューズメント施設やショッピングモールがないため、必要なときには、鹿児島市内に行っていますが、交通の不便さから自分たちだけでは行くことができないこともあるため、地元である南さつま市にアミューズメント施設やショッピングモールといった施設の建設を要望します。

議員の答弁

 私の小さい頃は、小さなお店が地域の中にあり、日常生活を支えてくれていましたが、現在多くの地域でお店がなくなり買い物に困っています。この小さな店に代わる物を、市で造れないか提案もしたことがありますが実現していません。

 行政機関である市が、営利を目的とした施設を造ったり運営することはしません。

 南さつま市の人口は現在約3万人ですが、これを4万人、5万人と増やすことができれば、新しいお店は進出してくるのではないでしょうか。それを実現するための政策を考え実行していくのが、市であり議会です。

 県の振興局の移転に伴い、跡地利用の計画にどのようなものを望むのか、アイデアなどは市長に要望するといいと思います。

高校生からの意見・要望

 地元の魅力発信のために自分たちも協力したいです。

 加世田常潤高校の食農プロデュース課は、学校で作った野菜や果物を使用して商品開発や販売を行っています。

 その知識や経験を生かして、南さつま市の魅力を発信するために、南さつま市の特産品を使用した商品を企業とタイアップして開発し、ふるさと納税の返礼品として提供したいと考えています。

議員の答弁

 当市には、納税返礼品に掲載する約90名で返礼品の商品開発・発信などを行っている「チーム南さつま ふるさと納税振興協議会」と言う組織がありますので、今回の申し出を打診したいと思います。

 常潤高校はいろいろな商品開発も行っていますので、既存の商品プラス新たな商品を作って、ふるさと納税品にエントリーしていただければと思っています。

 さらに、交流の場にもなりますので、3校の皆で南さつまの魅力を発信するクラブというか課外活動を作ったらどうでしょうか。

高校生からの意見・要望

 多くの人が情報を得るための手段としてSNSを利用していると思います。南さつま市観光協会や吹上浜砂の祭典の公式のSNSを見たときにイベントのチラシが多く、魅力が完全には伝わってはいないのではないかと思いました。

 南さつま市の風景やイベント、人の温かさなどが全部大好きで、とても誇りに思っていますので、もっとこの市の魅力を知ってもらい、盛り上げる手伝いがしたいです。

 地元にある高校の生徒とコラボをしてお勧めのスポット紹介や、砂の祭典などのイベントの風景をSNSに投稿することで、地域を盛り上げていくことができるのではないかと考えました。

議員の答弁

 高校生がSNSで情報発信することで、大人とは異なる、高校生ならではの視点から本市の魅力を発信することができ、また、その活動を通して地域への愛着を深める効果も期待できるので、ぜひとも取り組んで欲しいと思います。

 他自治体では、高校生が町の公式インスタグラムで情報発信している事例もありますし、高校独自の取組として地域の魅力発信をしている事例もあるようです。

 議会で行政へ提案してみますが、高校の方でも、具体的にどのような取組ができるか企画して欲しいです。