令和6年6月議会において、次のとおり報告いたしました。
本市の市立学校につきましては、今年度も始業式と入学式を別日に設定し、4月8日に始業式を実施、4月10日には、6小学校183名、2義務教育学校45名、3中学校195名が入学式を迎えました。
3中学校の入学生と、義務教育学校5年生は、今年度から市内統一型のブレザー制服となり、スラックスやスカートの選択、ネクタイやリボン、シャツ等の色を自分で選ぶことができるようになりました。
これを機に学校の教職員からは、時と場に応じた服装について自ら考え、LGBTQに関する意識が高まっているとの意見がありました。
農業の振興につきましては、金峰コシヒカリは育苗期間の気温が高めに推移したため、例年より早く3月15日から20日に田植えのピークを迎え、3月後半の強風・降雨の影響で一部傷み等が見られましたが、気温の上昇とともに生育は例年並みに回復しております。
また、かぼちゃは例年並みの価格を維持し、らっきょうは、前年度産に次ぐ高値取引となり、ゴールデンウィーク中の出荷回数を増やしたことで順調な販売で終了しました。
お茶につきましては、一番茶の価格はほぼ前年並みとなりましたが、日照不足が影響し、収量は前年比91パーセントとなりました。
畜産部門につきましては、安心安全な原料乳の生産と酪農経営の技術向上の取組が評価され、県乳質向上コンクールにおいて、本市金峰町の西園仁教(よしたか)さんが個人総合の部で最優秀賞を受賞されました。
2024吹上浜砂の祭典につきましては、5月3日から5日までの3日間、「砂さんぽ~世界の宝物を探しに行こう~」を砂像テーマに、「市役所市民交流広場」を中心に本町通り周辺及び加世田麓周辺の「まちなか」を会場として開催しました。
期間中は天候にも恵まれ、「まちなか」開催では最多の約6万4千人(前年比約130%)の方々にご来場いただき、精巧な砂の彫刻の展示と夜には花火や市役所庁舎のライトアップなど幻想的な光景を堪能していただきました。
今回も姉妹都市である北海道旭川市からの訪問団をお招きし、交流を深めるとともに、関連イベントとして、旭川市にあるICTパークとオンラインによる交流戦や体験コーナー等、多くの市民がデジタル環境に触れることで「eスポーツ」を気軽に体験していただきました。
また、台北駐福岡経済文化弁事処の陳銘俊処長が訪れ、前夜祭及びオープニングセレモニーへご臨席いただき、台湾高雄市旗津区との「姉妹都市盟約締結」に向けた、今後の交流について意見を交わしました。
次回の砂の祭典開催につきましては、市制施行20周年記念事業として引き続き「まちなか」での開催を計画しておりますが、今後も持続可能なイベントとして、交流人口や関係人口の拡大を図り、地域の活性化にさらに貢献できるよう取り組んでまいります。
新型コロナワクチン予防接種につきましては、高齢者や基礎疾患を有する重症化リスクの高い方を対象に、年に1回、秋冬の接種に向けて、法に基づく「定期接種」として実施するとともに接種しやすい環境づくりに努めてまいります。
令和5年度のふるさと納税寄附金の実績につきましては、寄附金総額約63億2千万円(前年比約118%)、寄附件数約37万4千件(前年比約125%)で過去最高の寄附金額及び寄附件数となり、地域経済への大きな波及効果がありました。
今後も、関係機関・返礼品事業者との連携をさらに深め、内容の充実を図り、財源の確保、地域特産品の振興に努めてまいります。
観光交流の推進につきましては、香港の訪日大手旅行会社でありますEGLツアーズのコースに坊津秋目地区の鑑真大和上記念館や映画007ロケ地が4年ぶりに計画され、4月6日以降、延べ11回238名のツアー外国人観光客が訪れております。
今後も、積極的な情報発信を行い市内観光地への誘客に努めてまいります。
5月19日に開催した、2024ツール・ド・南さつまにつきましては、約93キロの「南さつま海道サイクリングコース」及び約57キロの「さつますんくじらサイクリングコース」に全国から316名の方々に参加いただきました。
また、次回の開催につきましては、「自転車を活用したまちづくりを推進する全国市区町村長の会」の会員が一堂に会する「全国シクロサミット」と合同開催を予定していることから、サイクリングを通じて自転車活用の機運を醸成する絶好の機会として多くの参加者を迎えたいと思います。
防災・減災対策の充実等につきましては、梅雨時期を前に、地域ごとの災害危険箇所等の点検を4月から5月上旬に実施するとともに、5月13日、消防や警察、県の関係者の参加を得て、市内の危険箇所等の防災点検を行いました。
また、5月24日に市防災会議を開催し、地域防災計画の見直しについて確認いただきました。
令和6年能登半島地震で課題となりました孤立集落対策につきましては、備蓄品を野間池や秋目地区、大坂地区などに分散して保管を行うなど、今後も災害時のリスク低減に向けた取組を進めてまいります。
また、本年の総合防災訓練につきましては、集落の孤立化を想定し、情報伝達・避難訓練等を9月1日に坊津町久志地区で実施する予定としております。
5月27日からの大雨対策につきましては、28日の明け方から線状降水帯が発生する予測情報が気象庁から発表されたことから、27日の19時に災害警戒本部を設置するとともに、高齢者等避難を発令し、市内5か所の避難所を開設しました。
結果として、線状降水帯の発生には至りませんでしたが、今後も災害から、市民の生命・身体・財産を守るため、防災体制の強化に努めてまいります。
消防・救急対策の充実につきましては、6月2日、市消防操法大会を開催し、小型ポンプの部に5方面隊から18分団が出場、金峰方面隊中央分団が優勝しました。
7月14日に川辺支部大会が予定されており、昨年度自動車ポンプの部優勝の金峰方面隊大田分団とともに本市代表として出場することになります。
また、「消防操法大会」を巡り、全国で運営の見直しが進んでいることから、引き続き消防団員の負担軽減も考慮しながら、今後の在り方等について検討してまいります。
広報公聴機能の充実につきましては、4月22日、市政の円滑な推進を図るため、市政説明会を開催し、各部から地域関連主要事業などについて、行政嘱託員、自治会長等へ説明を行いました。
また、説明会終了後、会場内に各部ごとの相談コーナーを設け、出席者からのご質問、ご意見等に対応しました。
「坊津交流プラザばんどころ」につきましては、9月中旬の完成を見込んでおり、移転作業等を行い、10月中旬に供用を開始する予定としております。
持続可能な行政運営につきましては、公共交通や観光客の移動手段等を確保するため、5月5日、西日本電信電話株式会社(NTT西日本)鹿児島支店、株式会社マクニカと「地域課題解決に向けた自動運転社会実装に関すること」など3項目からなる「自動運転による地域活性化」に関する包括連携協定を締結しました。
また、国土交通省に申請しておりました「地域公共交通確保維持改善事業補助金(自動運転社会実装推進事業)」につきましては、6月6日、デジタル行財政改革会議において、「採択」が決定されたことから、持続可能な公共交通の構築へ向け、市街地内を想定した実証を行い、官民が連携し、最新技術の自動運転の実装に向けた取組を進めてまいります。
防災・減災、国土強靭化の推進につきましては、全国市長会防災対策特別委員会において、令和7年度までの時限措置とされている緊急防災・減災事業債の延長等について意見交換をさせていただきましたが、本地方債は、交付税措置など、地方公共団体にとって極めて重要な財源となっていることから、令和8年度以降も継続するとともに、対象事業の一層の充実・強化を図るよう強く要望してまいります。
広域行政の推進につきましては、5月15日、南薩地区衛生管理組合が建設している「なんさつECOの杜」の運転開始式が行われました。
今月から燃焼試験を行っており、引き続き9月の本稼働に向けて調整を進めてまいります。
今後も隣接する自治体と協力しながら、将来に向けて持続可能な「誰もが主役になれる南さつま」創造のため、令和7年に迎える市制施行20周年に向け全力で取組を推進してまいります。