令和5年9月議会 諸般の経過及び当面する市政の諸課題について

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 令和5年9月議会において、次のとおり報告いたしました。

 先の定例市議会以後、これまでの諸般の経過、当面する市政の諸課題について、ご説明申し上げます。

 コロナ禍の影響により3年越しとなった特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会」が本年10月7日から開催されます。

 本市では、スポーツクライミング競技を10月8日から10日までの3日間、加世田ドーム周辺特設スポーツクライミング会場で、サッカー競技少年男子を、1012日から16日までの5日間、OSAKO YUYA stadium ほか2会場で開催します。

 7月27日、市実行委員・市民ボランティア・炬火リレーランナー等約400名の参加の下「決起集会及び炬火リレー」を開催し、参加者全員で大会の成功を誓いました。

 また、本市からは、16名の選手が、水泳・なぎなた・テニス・柔道・バレーボール・レスリング・ラグビーフットボール・ゴルフの各競技に出場する予定であり、私も県市長会会長として、県選手団の副団長を務めることになっております。

 国体開催まで36日となりましたが、全国から本市へ訪れる選手・監督や観客の皆様を温かくお迎えするため、引き続き市民の皆様のご協力をいただきながら、安心・安全な大会運営が行えるよう準備を進めてまいります。

 新型コロナウイルス感染症につきましては、引き続き県や加世田保健所、南薩医師会等関係機関と連携を図り感染予防対策に努めるとともに9月20日から開始する令和5年秋開始接種などをはじめ、ワクチン接種体制を整備してまいります。

 農業の振興につきましては、7月20日、超早場米「金峰コシヒカリ」の出発式が行われ7月31日には、JAさつま日置金峰水稲部会長ら関係者が、PRのため県知事を表敬し、新米の贈呈を行いました。

 今後とも、市・地域農業再生協議会・JA・生産者との一体的な連携により、良品質で安全・安心なブランド米「金峰コシヒカリ」の生産拡大に向け、取組を進めてまいります。

 加世田川畑にある川畑井堰につきましては、切り石による階段状の取水堰堤(えんてい)としては全国でも唯一であることが評価され、8月21日、公益社団法人土木学会より選奨土木遺産として認定書が川畑用水組合へ授与されました。

 ふるさと納税につきましては、令和4年度の受入額が総務省から公表され、本市は、寄附額が前年比117.7%の535,597万円で県内2位となり、全国においても22位となりました。

 全国の多くの皆様からご寄附をいただいておりますことに、心より感謝申し上げますとともに、使い道におきましても、子どもを産み育てやすい環境づくりや高齢者の安心・安全づくりなど、寄附者の意向を踏まえつつ、大切な財源として活用させていただきます。

 今後も募集経費の範囲拡大などふるさと納税制度の新ルールを遵守した上で、市観光協会や生産者・事業者の方々と連携を深め、新たな寄附者の確保を図りながら魅力ある特産品を全国に情報発信してまいります。

 万世特攻平和祈念館につきましては、開館30周年記念終戦の日特別企画としまして、8月15日に、朗読家浜本(はまもと)麗歌(れいか)さんと高校生による朗読会を開催し、約150名の方が参加され、若き隊員の方々が家族に宛てた最期の手紙の朗読に、現在の不安定な世界情勢も重なり平和の尊さを改めて考える機会となりました。

 7月23日に開催された竹田神社夏祭りにつきましては、水車からくりや士踊(二才踊・稚児踊)の奉納のほか、4年ぶりに各種競技大会、いろは歌ふれあい散策フェスタなどが行われました。

 また、坊津岬まつりや清原・大坂の納涼祭、金峰ふるさと夏まつり、大浦・久志の太鼓踊りなども多くの見物客で賑わうとともに伝統行事の継承が図られ、日常が戻ってまいりました。

 本日、9月1日は、死者・行方不明者約10万5千人と、国内の自然災害では最悪の犠牲者を出した関東大震災の発生から100年となり、国が定めた「防災の日」であります。

 先般の台風6号につきましては、8月8日から10日にかけて暴風域に入り、連続雨量は最大で407ミリを記録し、満潮時と重なったこともあり、加世田川4.2メートル、万之瀬川5.3メートルの避難判断水位を超え、大王川では越水が発生しました。

 本市としましては、気象情報に基づき、災害警戒本部を設置し、安全に避難できる時間に高齢者等避難を発令し、第1避難所39か所とペット避難所5か所を開設しました。

その後、土砂災害警戒情報の発表を受け、災害対策本部を設置し、避難指示に切り替え、116世帯、147人が避難されました。

 なお、この台風により農作物、農業用施設の被害や道路等における崩土や洗堀など市内各地で被害が発生しました。

被害を受けられた市民の皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、復旧に向けて早急な取組を進めてまいります。

 市総合防災訓練につきましては、防災意識の高揚を図る機会とし、9月3日にボートピア金峰周辺で開催を予定しており、大雨に伴う土砂崩れ、漏電による火災を想定し、避難訓練、消火訓練等を実施します。

 また、平成5年に発生した扇山の土砂災害から30年の節目を迎えることから、追悼慰霊式を扇山公園で行い、災害で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、防災の原点に立ち誓いを新たにしてまいります。

 県内初のLGBTQに配慮した市内中学校の統一型制服の導入につきましては、中学生及び保護者に実施したアンケートや審査結果を基に、各学校制服検討委員会において、シャツ、ネクタイ・リボン等の選定を行い、令和6年4月から着用予定としております。

 なお、当分の間、従来の制服着用を認め、柔軟に対応してまいります。

 交通安全子供自転車大会につきましては、県大会を制した益山小学校が、8月9日、東京ビッグサイトで開催された全国大会に出場し、団体戦9位で過去最高の成績を収めました。

 このような自転車大会を契機として、学校や地域で、交通ルールの遵守や正しい交通マナー、安全意識を高める取組を進め、交通事故のない安心安全なまちづくりに努めてまいります。

 2024吹上浜砂の祭典につきましては、実行委員会役員会において、会期を5月3日から5日までの3日間とし、本年と同様に「まちなか」で開催することを決定するとともに市制施行20周年を迎える令和7年の2025吹上浜砂の祭典につきましても「まちなか」を会場として検討することが確認されたところであります。

 国内交流につきましては、コロナ禍により延期しておりました学校法人玉川学園との包括連携協定締結10周年記念事業を8月19日から20日に開催し、玉川学園からは理事長や学生を含め85名が訪れ、記念セレモニーやハンドベル演奏に加え本市少年少女合唱団とのふれあいコンサートなどが行われました。

 また、学園創立者である小原國芳氏出身地の坊津久志地区において、市道久志中央線を玉川学園通りと命名した除幕式や記念植樹、地域住民との交流が行われ、人情・自然景観に触れていただき、末永い交流を約束しました。

 国際交流につきましては、7月16日から20日にかけて、県市長会海外研修視察として台湾を訪問し、市長会を代表して国際線の定期路線早期就航再開のお願いや現地スーパー等へ県産品の魅力を紹介するなど情報交換を盛んに行い実り多きものとなりました。

 また、ブラジル鹿児島県人会創立110周年記念式典に参列するため、8月3日から9日にかけて塩田知事を代表とする県訪問団の一員として、議長とともに訪伯し、バイヤー向けに県産品のPRや南さつまふるさと会の皆様との交流を深めました。

 8月7日、第22代国際交流員として、中華人民共和国江蘇省宿遷市出身の馬(マー) 輝(フイ)さんが着任しました。

 国際交流を広く推進するため、市民向け中国語講座の開催をはじめ、各種団体の会合等での交流や、学校訪問などを計画しております。

 国民の信頼が何より重要なマイナンバー制度につきましては、政府は8月8日、マイナンバーカードをめぐる一連のトラブルを受けた総点検の中間報告を公表し、カードと一体化した保険証に誤って他人の情報が登録されたケースが新たに1,000件余り確認されたことを明らかにしました。

 本年、11月末を期限に更なる点検を行い、最終的な結果を公表し、国民の信頼回復に向けて政府を挙げて取り組むとされていることから、今後も動向を注視してまいります。

 金峰支所及び金峰分遣隊の整備につきましては、今後、備品の搬入や移設作業を行い、10月から新庁舎での運用を開始する予定としており、移転後の旧金峰支所庁舎につきましては、本館、別館、車庫等の全てを解体し駐車場敷地として整備していく計画であります。

 また、(仮称)坊津地域交流プラザにつきましては、6月に着工した旧坊津支所庁舎の解体工事が8月末で完了し、引き続き本体の建設に着手するため、本議会に契約議案を提案させていただいたところでございます。

 南薩地域振興局本庁舎の建て替えにつきましては、県から発表があり、南九州市の県立保健看護学校跡地に移転する方針(案)が示されました。

 南薩地域振興局は、前進の川辺郡の郡役所として当時の先人が激しい誘致運動の末、加世田へ、国の税務署や裁判所は知覧へと決定した歴史があり、本市の中心地は、公共下水道も一部供用開始され、商業施設や医療機関等の集積が進み、鹿児島市や近隣市等を結ぶバス路線も確保されております。

 まさに、本市が、これまで「地域における県政の総合拠点」と共に歩んできた125有余年の歴史的な背景やこの地で担ってきた役割等、特に保健所機能の今日の重要性を踏まえ、私自身加世田市議会議員、県議会議員を含め40年間政治の道を歩んできたものとして、また、南さつま市長として現在地に整備していただくよう、政治生命の全てをかけて努力してきました。

 しかしながら、この度の県の判断を受けて、同振興局をこの地へ留(とど)めることが出来なかったことは、残念至極であります。

 これまで、ふるさとの礎を築いていただいた先人・先輩や市民の皆様方及び多方面からたくさんのお力添えをいただいた方々に対し、伏して心からお詫び申し上げます。

 今後、県議会の議論を注視しつつも、今回の結果を厳しく、重く受け止め、然るべき覚悟と責任をもって、市政発展へ全力で取り組んでまいります。

 以上で、諸般の経過、当面する市政の諸課題についての説明を終わります。

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