令和2年9月記者懇談会を開催し、次のとおりご説明申し上げました。
■はじめに
本日は、南さつま市の9月定例市議会を前に記者懇談会を開催させていただきました。
大変お忙しい中、ご出席いただいた各報道関係の皆さま方に感謝を申し上げたいと思います。
依然として全国各地で感染者が増加している新型コロナウイルス感染症につきましては、県内では、7月2日を境に状況は一変し、感染者が急増しましたが、本市においても、1例目が確認されたことから、緊急の対策本部会議を開催し、7月5日、記者会見を実施するとともに、私が防災無線で感染者の発生及び冷静な対応、感染予防の徹底を呼びかけ、坊津学園を休業するなど緊急的な対応を行いました。
また、7月27日には、県外からの本市滞在者の感染が確認されたことに伴い、同日、対策本部会議を実施し、これまで以上の感染拡大防止と県をまたいでの往来について、くれぐれも注意するよう、周知を図ったところでございます。
なお、8月5日には、南薩4市長と4市議会議長(本市、南九州市、指宿市、枕崎市)で構成する南薩地区総合開発期成会としましても、新型コロナウイルス感染症対策の取組に対する支援を盛り込んだ緊急要望を県知事へ提出したところでございます。
県内のお盆休みの移動状況につきましては、報道等によりますと、上りのピークとみられる16日だけみましても、鹿児島中央駅発車時の乗車率は最大37パーセントにとどまり、全日空と日本航空では、この期間の予約率は、昨年の同時期と比べて40パーセント未満であり空の玄関の風景も一変させております。
また、近隣市におきましても、クラスターが発生するなど、8月20日現在の県内感染者は、340人に、亡くなった感染者は8人となり、緊迫した日々が続いており、今月末から来月にかけての動向を注意深く見ていかなければならないと強く感じております。
令和2年7月の豪雨につきしましては、梅雨前線の停滞等に伴う大雨により全国各地で甚大な被害が発生いたしました。
本市でも7月5日から6日にかけて連続雨量は最大で345ミリを記録し、加世田川(4.8メートル)、万之瀬川(5.8メートル)の氾濫危険水位を超え、7月6日未明には土砂災害警戒情報が発表されました。
本市としましては、災害警戒本部を設置するなど警戒に努め、6日午前4時40分には避難準備・高齢者等避難開始を発令し、避難所を開設したところです。
また、金峰町白川地区におきまして、7月6日早朝、男性1名が行方不明となり、串木野海上保安部、警察、消防・消防団、南薩地域振興局、勤務先関係者、地元住民と連携し懸命に捜索を行い、14日には総勢約220名体制の大規模な合同捜索を行い、発見に至っております。
改めて、ご遺族の皆様にお悔やみ申し上げますとともに、捜索にご協力頂きました全ての皆様に心から感謝申し上げます。
なお、この豪雨等により、農作物・農業用施設の損害や道路等における崩土・路肩決壊など、市内各地で被害が発生しましたが、復旧に向けて早急な取組をすすめてまいります。
市総合防災訓練は、防災意識の高揚を図る機会とし、昨今の状況に鑑みて規模を縮小し、9月6日に市役所周辺において、大雨に伴う洪水・土砂災害を想定した避難訓練や集団感染リスクを防いだ上でコロナ禍に対応した避難所運営訓練等を実施するとともに、関係機関・団体との連携を図り、防災体制の再確認を行ってまいります。
総務省より公表されました、令和元年度における各自治体のふるさと納税受入額につきましては、寄附額が前年比において、2.1倍の46億4,419万円で県内トップとなり、全国においても8番目となったところであります。
全国の多くの皆様からご寄附をいただいておりますことに、心より感謝申し上げます。
使い道においても、子どもを産み育てやすい環境づくり等、寄附者の意向を踏まえつつ、大事な財源として活用させていただきます。
■9月議会の概要
8月28日から9月25日まで、29日間の会期で開催予定の令和2年第4回市議会(定例会)の内容等について、ご説明いたします。
今回の定例市議会には、工事請負契約の締結や補正額3億2,788万6千円の令和2年度一般会計補正予算(第7号)、令和元年度一般会計歳入歳出決算など28件の議案を上程いたします。
■令和元年度決算総括(財政状況)
令和元年度の一般会計、特別会計及び企業会計のそれぞれの決算状況については、配布してある決算書のとおりでありますが、普通会計決算の概要について申し上げます。
歳入歳出決算における実質収支は、10億8,647万5千円の黒字となり、前年度末と比較しますと9,633万4千円、率にして8.1パーセントの減となりました。
次に、令和元年度末における地方債の残高は、298億3,648万円となり、前年度末と比較しますと6億5,080万9千円、率にして2.1パーセントの減となりました。
今後も、計画的な市債の発行に努めるとともに、後年度地方交付税で措置されるものを優先して借り入れ、将来の財政負担の軽減を図りたいと考えております。
また、令和元年度末における基金の残高は、187億9,813万4千円となり、前年度末と比較しますと12億3,149万6千円、率にして7.0パーセントの増となりました。
今後も可能な限り基金の額を確保し、合併特例措置終了による地方交付税の縮小に備えるとともに、社会保障費等の増嵩(ぞうこう)や新たに取り組まなければならない施設整備などの財政需要に対応していきたいと考えております。
令和元年度の決算におけるその他の主な財政指標については、財政力指数が0.28で前年度と変わらず、また、財政の弾力性を示す数値である経常収支比率は92.9パーセントで前年度より1.4ポイントの増となりました。
地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づく報告案件であります令和元年度南さつま市健全化判断比率及び資金不足比率についてでありますが、実質赤字比率及び連結実質赤字比率については、「なし」となっております。
実質公債費比率については、平成29年度からの3年平均では7.7パーセントとなり、前年度より0.3ポイントの増となりました。
将来負担比率については、前年度に引き続き「なし」となり、前年度より20.0ポイント改善しております。
次に、公営企業における資金不足比率については、全ての公営企業で資金剰余となったことにより、「なし」となっております。
以上のとおり、令和元年度南さつま市の決算における健全化判断比率及び資金不足比率については、いずれも法律で定められた早期健全化基準及び経営健全化基準以下の比率となっております。
■市政概要報告
国において、一人当たり10万円を給付する特別定額給付金の状況につきましては、本日、最終の振り込みを終え、未申請の世帯へは、再通知、電話連絡など個々の対応を行い、手続きの漏れがないよう努めたところですが、最終的な給付率は99.8パーセントなったところであります。
緊急経済対策第2弾の低迷している市内消費に刺激を与え市内経済の活力回復及び産業の振興を目的に発売しました「コロナに負けるな!飲食店2億円ジャンボ商品券」につきましては、限定2万冊とし、7月9日に完売したところであります。
利用状況につきましては、8月20日現在で1億2,022万円の換金があり、率として60.1パーセントとなっており、大変好評をいただいております。
切れ目のない支援として、全市民を対象に、市内登録店舗で利用できる市経済対策第3弾"オール南さつま"きばっど10倍プレミアム商品券事業を10月実施に向けて準備を進めてまいります。
こうした経済対策支援事業を重ねつつ、市内企業等の景気回復に向けて、引き続き、全力で取り組んでまいります。
■国内交流の促進について
国内交流の促進につきましては、本市と包括連携協定を締結している株式会社モンベルより、新型コロナウイルス感染症拡大防止活動への支援として「フェイスガード(100枚)と防護服(1,200着)」が無償提供されたことから、8月3日、オンライン接続による贈呈式を開催し、モンベルの辰野会長と私が「アウトドア義援隊や災害協力、支援」についてリモート会談を行いました。
また、大塚製薬株式会社から、「健康づくり」や「災害時における協力」など本市との「包括連携協定」の提案を受け、効果的連携活動が見込まれるとの判断から、9月6日、市の総合防災訓練において調印式を開催し、県内の自治体では初となる連携協定の締結を予定としているところであります。
今後も、「包括連携協定」につきましては、大規模災害の頻発や、地域住民の多様化などに迅速に対応できる官民連携方法として研究してまいります。
■2021吹上浜砂の祭典について
吹上浜砂の祭典につきましては、例年7月上旬に次回開催等について決定を行っておりますが、いまだ終息の見えない新型コロナウイルス感染症の現状を踏まえ、8月11日、実行委員会役員会を開催して、例年の開催時期である5月がどのような状況下にあるのか、どのような社会情勢なのか見通せない状況であることを踏まえ、実施推進本部にて来場者及びスタッフのコロナ対策・運営規模等のシミュレーションを行い、10月末ごろまでに再度実行委員会役員会を開催し、2021吹上浜砂の祭典開催の可否について決定することといたしております。