令和4年6月議会 諸般の経過及び当面する市政の諸課題について

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令和4年6月議会において、次のとおり報告いたしました。

 先の定例市議会以後、これまでの諸般の経過、当面する市政の諸課題について、御説明申し上げます。

 5月7日、本市の名誉市民 吉峯良二氏が逝去されました。

 心より哀悼の意を表するとともに、御家族の方々にお悔やみを申し上げます。

 本市としましては、生前の御功績に深謝し、御遺族や関係者、地域住民など多数参列いただき6月16日、ふれあいかせだ いにしへホールにて、故人を偲ぶお別れの会を執り行うこととしております。

 昨今の情勢につきましては、コロナ禍の収束の兆しが見えない中、ロシアによるウクライナ侵攻などの影響により、世界規模での不確実性の高まりや為替相場の変動等もあり、原油や穀物などあらゆる物の価格が高騰しており、国民の生活にも、大きな影響を及ぼしています。

 原油価格・物価の高騰が、コロナ禍からの社会経済活動回復の妨げにならないよう、今後も国・県の動向を注視しつつ、引き続き、中長期的な視野を持ち、迅速な対応を進めてまいります。

 新型コロナウイルス感染症につきましては、本市で最初の確認から3年目になりますが、累計感染者数は565人となっております。

 発症や重症化を予防するためのワクチン接種は、5歳以上の市民の約8割以上の方が1・2回目接種を、12歳以上の約7割以上の方が3回目接種を済ませております。

 なお、4回目接種の接種券につきましては、3回目のワクチン接種から5か月が経過した60歳以上の方、18歳以上で基礎疾患を有するなど医師が必要と認めた方を対象として6月3日から順次発送、接種を開始しております。

 また、PCR検査の助成や濃厚接触者への生活支援物資の支給など継続して実施するとともに、引き続き、県や加世田保健所、南薩医師会等関係機関と連携を図り感染対策に努めてまいります。

 子ども第三の居場所づくりにつきましては、安心して過ごせる環境で、将来の自立に向けて生き抜く力を育む施設の設置に向け、B&G財団と現地の確認や運営計画等について調整を行っているところであります。

 2022吹上浜砂の祭典につきましては、5月3日から5日までの3日間、「砂像でめぐる日本の旅~九州・沖縄編~」をテーマに、新型コロナウイルス感染症に対応したイベントとして、昨年に引き続き、市役所市民交流広場を中心に本町通り周辺及び加世田麓周辺の「まちなか」とサテライト会場として吹上浜海浜公園にて開催しました。

 今回は新たに、笠沙、大浦、坊津、金峰の各地域にも砂像を制作し、吹上浜砂の祭典や砂像文化日本初上陸の地として広くPRするとともに、市内一円への周遊にも努めたところであります。

 また、3年ぶりに訪問団を招待し、姉妹都市である北海道旭川市及び災害時相互応援協定都市である岩手県釜石市と交流を深めるとともに、日本とバーレーン王国との外交関係樹立50周年を記念し、バーレーン王国大使館よりアハメッド・アルドーセリ特命全権大使の表敬訪問を受け、前夜祭及びオープニングセレモニーへも御臨席いただき、本祭典をきっかけに新たな交流の始まりとなりました。

 祭典初日のオープニングセレモニーでは、今回の砂像テーマである「旅」にちなみ、日本航空株式会社の御協力をいただき、機長及び客室乗務員のアナウンスによる紙ヒコーキのテイクオフで開幕しました。

 期間中は天候にも恵まれ、前回来場者の約2倍に当たる、3万5千人の皆様方にお越しいただき、国内の作家や学生により制作された精巧な砂の彫刻の展示をはじめ、夜には花火や市役所庁舎のライトアップなど幻想的な光景を堪能していただきました。

 令和3年度ふるさと納税寄附金の実績につきましては、寄附金額約45億4千万円(前年比の約106%)寄附件数は約24万9千件(前年比の約104%)となりました。

 返礼品につきましては、全国に約36万6千件を発送し、返礼品事業者への支払額は約128,500万円となり、地域経済へ大きな波及効果がありました。

 今後も関係機関、返礼品事業者との連携を更に深め、内容の充実を図り、財源の確保、地域特産品の振興に努めてまいります。

 農業の振興につきましては、春先の気温が低かった影響もあり、金峰コシヒカリは例年より1週間ほど遅い植付けになりましたが、農作物の全体的な生育は、その後の好天により、例年並みに回復しております。

 また、かぼちゃは例年並みの価格を維持し、らっきょうは、出荷当初から高値取引となり、順調な販売で終了しました。

 なお、県内第1号としてかごしまブランド産地指定を受けた、「加世田のかぼちゃ」につきましては、5月10日、指定30周年記念大会が開催され、消費者から信頼される産地づくりを目指し、関係機関一丸となって邁進することを再確認しました。

 お茶につきましては、冬の寒さで新芽がしっかりと休眠できたため、非常に良い出来となり、一番茶の価格も新型コロナウイルス感染症の影響を受ける前の水準に持ち直しております。

 5月7日、令和4年度の自然農法体験学校「ありのまま分校」の開校式が行われ、体験学習を行うとともに「自然農法・オーガニック野菜推進委員会」と連携し、新規就農者の育成や学校給食への農産物の提供を行うこととしております。

 また、国の「みどりの食料システム戦略緊急対策交付金」を活用し、静岡県のMOA自然農業大学校の校長が研修ほ場の視察に訪れ、方針確認が取れたことから、9月実施に向けた自然農法学生交流事業を進めてまいります。

 なお、加世田常潤高校の農場を「有機農業の研修ほ場地」として借用し、明日、県教育長出席の下、県内初となる有機農業の振興及び栽培技術に関する連携協定の締結式を行います。

 観光交流の推進につきましては、鹿児島空港開港50周年記念イベントとして、観光PRや地域特産品販売を行う「市町村PRリレー」が行われ、本市がトップバッターとして参加し、空港入口に展示した砂像等を通して砂像文化をPRしたほか、これからシーズンを迎える「サイクリング」を中心とした「体験観光」の魅力を発信しました。

 また、地域特産品販売では、野間池沖で獲れた「たかえび」や収穫期を迎えた旬の「砂丘らっきょう」など14品を販売し、空港を利用する多くの観光客へ本市の「食」の魅力を伝えることができました。

 第34回マリンランド笠沙フェスタにつきましては、新型コロナウイルス感染症対策を考慮し、規模縮小と内容のリニューアルを行いながら、「魚のまち笠沙」を前面に打ち出し、5月3日に開催しました。

 今後も市のイベント等につきましては、一定の制約をしながら、状況等をしっかり判断した上で、開催をしてまいりたいと考えております。

 防災・減災対策の充実につきましては、梅雨時期を前に地域ごとの災害危険箇所等の点検を4月に実施するとともに、5月20日、消防や警察、県の関係者の参加を得て、市内の危険箇所等の防災点検を行いました。

また、5月27日に市防災会議を開催し、地域防災計画の見直しについて確認いただきました。

 6月5日に開催予定であった市消防操法大会につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から3年続けて中止としましたが、消防団員が安全・確実・迅速な消火活動を行うことが重要であることから、毎月各分団で実施している車両広報等と併せて水出し訓練等を行い、年間を通した活動の充実に努め、地域防災力向上を図ってまいります。

 学校教育の充実につきましては、国が推進するGIGAスクール構想により1人一台のタブレットが全児童生徒に配置され、今後、学校の授業だけでなく、家庭学習や、コロナ禍を見据えたオンライン授業など、ICT教育の更なる充実にソフト・ハード両面から支援してまいります。

 金峰学園開校に向けた取組につきましては、新たな校舎の建設、既存の特別教室棟と屋内運動場の改修工事が完了し、現在、管理教室棟の改修が行われています。

 今後、武道館やプール、グラウンド等の改修・整備を行い、新しい義務教育学校として令和5年4月の開校を迎える計画であります。

 本市体育協会につきましては、上部団体である日本体育協会及び鹿児島県体育協会の名称が、体育協会からスポーツ協会へ変更されたことに伴い、臨時評議員会を開催し、4月1日から南さつま市スポーツ協会へと名称変更されております。

 5月22日に実施した、「いにしへの道クリーン作戦」につきましては、作業時間短縮や人数を例年の半数に制限するなどの感染症対策を講じ、市内の小・中・高校生、市民ボランティア約150人が、日新公いろは歌の石碑など、竹田神社周辺の清掃作業等を行い、日新公の遺徳を偲ぶとともに、景観保存や歴史の伝承につながる活動となりました。

 2023年特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」の成功に向けた取組につきましては、実行委員会総会を5月25日に開催し、令和4年度事業計画及び予算等が承認されました。

全国から訪れる選手・監督や観客の皆様を温かくお迎えするため、引き続き、市民の皆様の御協力をいただきながら、安心・安全な大会運営が行えるよう、実行委員会を中心に準備を進めてまいります。

 5月22日に開催した、「ツール・ド・南さつま」につきましては、「海道八景めぐり」58㎞の「さつますんくじらコース」に全国から223人の方々に参加いただきました。

 また、来年の開催につきましては、国体デモンストレーションスポーツとして位置付けてあることから、サイクリングを通じて多くの参加者を迎えたいと思います。

 国際交流の促進につきましては、5月23日、台湾の総領事館に相当する台北駐福岡経済文化弁事処の陳銘俊(ちんめいしゅん)処長と関係者一行が、本市を表敬訪問しました。

 意見交換では、本市が取り組んでいる砂像文化の紹介やサイクルツーリズムにおける台湾との関係について説明を行い、その後、市役所市民交流広場での砂像見学や吹上浜海浜公園でのサイクリングを体感していただきました。

 今後も砂像に取り組む海外諸都市との国際交流に繋がるよう努めてまいります。

 国内交流の促進につきましては、姉妹都市である旭川市との交流事業として、6月4日から5日にかけて東京都港区で開催された赤坂の茜まつりにおいて「南さつまと旭川の観光物産展」を開催し、両市の物産販売と観光のトップセールスを行いました。

 なお、8月1日には、旭川市市制施行100年記念式典への出席を予定しております。

 広報公聴機能の充実につきましては、4月27日、市政の円滑な推進を図るため、市政説明会を開催し、令和4年度当初予算や地域関連主要事業等とともに、新型コロナウイルスに関する情報提供や第3次総合振興計画策定について説明を行いました。

 和楽苑の民営化につきましては、東京都八王子市に本部がある社会福祉法人清心福祉会を移譲先優先候補法人に決定し、令和5年4月からの運営開始に向けて、入所者及びその御家族が安心してサービスを受けられるよう、適切な移行に努めてまいります。

 笠沙恵比寿につきましては、公募の結果、日清丸紅飼料株式会社から応募があり、5月9日付けで同社を譲渡先候補法人として決定しました。

 おわりに、5月に福岡県で開催されました令和4年度第130回九州市長会定例会において、南九州ブロックを代表し、九州市長会副会長に選任いただきました。

 今後も、市民に最も身近な存在である基礎自治体の長として、県下はもとより、九州各市と連絡協調を図りながら、市民生活の安全・安心、地域の経済と雇用を守り、次世代に誇れるふるさとづくりに努めてまいりたいと思います。

以上で、諸般の経過、当面する市政の諸課題についての説明を終わります。

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