令和5年6月議会 諸般の経過及び当面する市政の諸課題について

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 令和5年6月議会において、次のとおり報告いたしました。

 先の定例市議会以後、これまでの諸般の経過、当面する市政の諸課題について、ご説明申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症につきましては、令和5年5月8日に5類感染症に位置付けられ、感染対策は個人や事業者の判断が基本となり、3年を超えるコロナとの闘いからようやく、新たな日常への一歩となりました。

 一方で、発症や重症化を予防するための新型コロナワクチン接種は、予防接種法に基づき、高齢者や基礎疾患を有する重症化リスクの高い方等を対象に実施しており、引き続き、県や加世田保健所、南薩医師会等関係機関と連携を図り感染対策に努めてまいります。

 また、コロナ禍からの通常検診事業に移行する中、7月実施予定のがん検診において、一部の方々に対し、本人と異なる生年月日が記載された通知書兼受診票を送付するという事案が発生しました。

 対象者へは、速やかにお詫びし、正しい生年月日を記載した受診票を再交付したところですが、今後、本事案の検証を踏まえ、適切な事務の執行に努めてまいります。

 2023吹上浜砂の祭典につきましては、5月3日から5日までの3日間、「アニマルワールドツアー~世界の名所で出会う動物たち~」を砂像テーマに、昨年に引き続き「市役所市民交流広場」を中心に本町通り周辺及び加世田麓周辺の「まちなか」と吹上浜海浜公園をサテライト会場として開催しました。

 今回も姉妹都市である北海道旭川市から訪問団をお招きし、交流を深めるとともに、関連イベントとして、旭川市にあるICTパークとオンラインによる交流戦やプロゲーマーとの交流を行うなど、「eスポーツ」を多くの市民の皆様に気軽に体験していただきました。

 また、台北駐福岡経済文化弁事処から陳(ちん)銘(めい)俊(しゅん)処長が訪れ、前夜祭へご臨席いただき、「友好交流協力覚書」を交わした台湾高雄市旗津区(きしんく)との今後の交流についても意見を交わしました。

 期間中は天候も心配されましたが、前年比約140%の4万9千人の方々に来場いただき、国内の砂像彫刻家や大学生などにより制作された精巧な砂の彫刻の展示と夜には花火や市役所庁舎のライトアップなど幻想的な光景を堪能していただきました。

 今後も持続可能なイベントとして、交流人口や関係人口の拡大を図り、地域の活性化にさらに貢献できるよう取り組んでまいります。

 5月3日、砂の祭典開催に合わせて「燃ゆる感動!かごしま国体開催直前応援企画」として、「前園(まえぞの)真(まさ)聖(きよ)さん」をお招きし、トークショー及びサッカー教室を開催しました。参加した子どもたちには、元日本代表選手から経験談を聞き、直接指導を受ける貴重な体験となりました。

 令和4年度ふるさと納税寄附金の実績につきましては、寄附金額約533千万円(前年比約117%)、寄附件数約30万件(前年比約121%)で過去最高の寄附金額及び寄附件数となりました。

 返礼品につきましては、全国に約42万5千件を発送し、返礼品事業者への支払額は約14億8千万円となり、地域経済へ大きな波及効果がありました。

 今後も関係機関、返礼品事業者との連携を更に深め、内容の充実を図り、財源の確保、地域特産品の振興に努めてまいります。

 農業の振興につきましては、5月6日、自然農法体験学校「ありのまま分校」の開校式を開催し、体験学習を行うとともに、「自然農法・オーガニック野菜推進委員会」と連携して、新規就農者の育成や学校給食への農産物の提供を行うこととしています。

 また、5月14日にガンバリーナらっきょう村の収穫祭が、4年ぶりに開催され、約60名が参加し、収穫作業を行いました。

 今後も農業体験を通し、都市と農村の交流による産地形成を推進してまいります。

 特産品販路拡大に向けた取組につきましては、5月7日にマイドームおおさかにおいて、3年ぶりとなる「第17回関西かごしまファンデー」が開催され、本市から4事業者が物産販売に出店しました。

 また、前日には本市郷土会と交流し、関西圏の経済状況をはじめ、更なる販路開拓など有意義な情報を得る機会となりました。

 地場焼酎の普及につきましては、子どもたちの郷土教育の一環としてBG財団の「ふるさとゆかりの偉人マンガ事業」により作成した「黒瀬杜氏魂」を、市内の小学4年生から中学3年生を対象に、各学校へ配布しました。

 今後、総合的な学習時間等で活用し、教科書では学ぶことのできない黒瀬杜氏の技術と伝統について、後世へ保存・継承してまいります。

 防災・減災対策の充実等につきましては、梅雨時期を前に地域ごとの災害危険箇所等の点検を4月に実施するとともに、5月15日、消防や警察、県の関係者の参加を得て、市内の危険箇所等の防災点検を行いました。

 また、5月23日に市防災会議を開催し、地域防災計画の見直し及びペット同伴避難所の各地区1か所での開設等について確認いただきました。

 消防・救急対策の充実につきましては、6月4日、4年ぶりに南さつま市消防操法大会を開催しました。

 本年はポンプ車の部に20チームが出場し、金峰方面隊大田分団が優勝し、来年度行われる川辺支部消防操法大会へ本市代表として出場することになります。

 学校における多様化した課題の解決の取組につきましては、各中学校・義務教育学校で、現在着用している制服について、機能性(動きやすく、家で洗濯できる)、経済性(価格を下げ、家庭での負担を抑える)、選択制(多様性に配慮し、性別によって制服を限定されない)の三つの柱に基づいた市内統一型制服の導入を進め、学校制服検討委員会等で検討の上、令和6年度から順次導入できるよう準備を進めてまいります。

 本市2校目の義務教育学校となる金峰学園につきましては、4月1日開校、4月10日に開校式が行われ、開校宣言、学校旗の伝達、校章・制服が披露されました。

 今後も、柔軟な教育体制とコミュニティスクールを核とした地域との連携を図り、グローカルな人材を育成するよう取り組んでまいります。

 「いにしへの道クリーン作戦」につきましては、ゴールデンウィークに訪れた方々に気持ちよく散策していただけるよう、例年より一月ほど前倒して4月23日に実施し、市内の小・中・高校生、市民ボランティア約300人の参加をいただき、日新公いろは歌の石碑など、竹田神社周辺の清掃作業等を行い、日新公の遺徳を偲ぶとともに、景観保存や歴史の伝承につながる活動となりました。

 本年10月に開催する特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」の成功に向けた取組につきましては、6月10日から11日、スポーツクライミング競技リハーサル大会として「第10回日本学生スポーツクライミング対校選手権大会」を開催し、全国から多くの選手や関係者が訪れました。

 また、5月21日にデモンストレーションスポーツとして開催した、「ツール・ド・南さつま」につきましては、晴天に恵まれ、全国から約350人の方々に参加いただきました。

 今後も市民の皆様のご協力をいただきながら、安心・安全な大会運営が行えるよう、実行委員会を中心に準備を進めてまいります。

 広報公聴機能の充実につきましては、4月26日、市政の円滑な推進を図るため、市政説明会を開催し、地域関連主要事業等をはじめ高齢者の健康保持と生活を支援するシニア健康増進「よか日だな」事業等の新規事業や道路・河川愛護作業に係る伐採用機械購入補助などについて、行政嘱託員、自治会長等へ説明を行いました。

 また、今年度の新たな取組としまして、説明会終了後、会場内に各部ごとの相談コーナーを設け、出席者からのご質問、ご意見等に対応しました。

 企業誘致の促進につきましては、本市と立地協定を締結している「アロエ本舗株式会社」は、旧栗野小学校跡地に工場を新設し、現在、操業開始に向けての準備が進められております。

 また、農業用ビニール等の廃材を原料として回収し、再生ペレットの製造を行う工場を市内に新設した「九州化学株式会社」と4月25日に立地協定の締結を行いました。

 今後、環境にやさしい持続可能な社会形成に伴うSDGsの取組の促進や地元雇用の創出など地域経済の活性化につながるものと期待しております。

 (仮称)坊津地域交流プラザ建設につきましては、5月8日から輝津館内の仮事務所にて坊津支所の業務を行っておりますが、今後は、坊津支所庁舎等を解体し、同敷地内に新たに庁舎を建設するなど、令和6年秋頃の開所を目指して整備を進めてまいります。

 新県立薩南病院につきましては、南さつま、枕崎、南九州の3市を主な診療圏とする中核病院として、5月8日に開院され、産婦人科、麻酔科を新設、小児科が再開し、周産期医療体制の充実が図られました。

 また、枕崎市、南九州市とともに鹿児島大学が実施する産婦人科医療向上の研究や人材育成講座など、医師確保に向けて支援を行ってまいります。

 南薩地域振興局庁舎整備につきましては、「地元への影響」を最大限考慮し、現在地に建て替えていただけるよう、引き続き強く要望してまいります。

 以上で、諸般の経過、当面する市政の諸課題についての説明を終わります。

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