令和6年9月議会において、次のとおり報告いたしました。
非常に強い台風10号につきましては、国の特定災害対策本部の設置を受けて、県内全ての市町村に災害救助法の適用が決定されました。
本市は、8月28日に暴風域に入り、29日未明に最接近、連続雨量は多いところで480ミリを記録し、加世田川、万之瀬川ともに「はん濫危険水位」を超え、万之瀬川においては、最大6.82メートルに達したところであります。
また、最大瞬間風速は37.3メートルを記録しました。
本市では、県や自衛隊等関係機関と連携を図りながら、気象情報に基づき、28日の13時に災害対策本部を設置し、市内全域に避難指示を発令、避難所38箇所とペット避難所5箇所を開設したところ、344世帯、488人の方々が避難されました。
なお、この台風により最大約15,000世帯に及ぶ停電や通信障害が発生し、一部地域においては、復旧に数日間要するなど市民生活が脅かされました。
また、農作物、農業・漁業施設及び道路・公共施設など市内各地で被害が発生しました。
被害を受けられた市民の皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、社会インフラ等の復旧に向けて関係機関等とも協力しながら早急な対応を全力で進めてまいります。
台風シーズンを迎えており、今後も気の抜けない時期が続きますので、市民の安全・安心を最優先し、緊張感を持って、防災・減災にしっかりと対応してまいります。
8月8日、宮崎県日向灘を震源とする震度6弱、マグニチュード7.1の地震が発生し、本市を含む南薩地域においても、震度4を観測しました。
この地震を受けて、気象庁は南海トラフ地震の想定震源域で大規模地震が発生する可能性が普段と比べて高まっているとして、2019年の運用開始以来初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。
また、この情報が特定の期間中に必ず地震が発生することを伝える情報ではないとしたうえで、巨大地震に備えて防災対策の推進地域に指定されている29の都府県、本市を含む707市町村に地震への備えを改めて確認して欲しいと呼びかけていたことから、市防災行政無線放送において市民の皆様へ今後の地震情報や備えについて再確認するようお知らせしました。
新型コロナワクチン定期接種につきましては、予防接種法に基づき、65歳以上の方、60歳以上65歳未満の方であって、心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能の障害又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害を有する方を対象に令和6年10月1日から令和7年3月31日までの期間で実施するとともに、接種費用の一部を市が助成し、接種しやすい環境づくりに努めてまいります。
令和6年産早期水稲の生産につきましては、植付け直後の天候不良が影響し、平年に比べ収穫量は減収となりましたが、一方で令和5年産の不作による全国的な在庫不足から米の需要が高まり、近年にない高い価格での取引となりました。
7月12日には金峰ライスセンターにおいて「金峰コシヒカリ」の出発式、8月9日から11日にかけては東京のイトーヨーカドーで販売促進活動、8月20日には県知事を表敬訪問し新米の贈呈式を行いました。
今後とも、市・地域農業再生協議会・JA・生産者が一体となり、良質で安心・安全な早期水稲の生産に向けて取組を進めてまいります。
ふるさと納税につきましては、令和5年度の受入額が総務省から公表され、本市は、寄附額が前年比118.4%の63億1,513万円で県内2位となり、全国においては22位となりました。
全国の多くの皆様からご寄附をいただいておりますことに、心より感謝申し上げますとともに、使い道におきましても、少子化対策と明日を担う子どもの育成や高齢者の安心・安全づくりなど、寄附者の意向を踏まえつつ、大切な財源として活用させていただきます。
なお、昨年10月からの制度改正等に伴い、より一層の経費削減の取組が必要なことから、ふるさと納税の適正な運用に向けて努めてまいります。
万世特攻平和祈念館につきましては、8月1日から31日まで令和6年特別企画展として北海道・東北の特攻隊員の方々が遺された遺書や手紙の紹介、祈念館職員による講話を行いました。
また、終戦の日特別企画として、8月15日には、朗読家浜本(はまもと)麗歌(れいか)さんと高校生による朗読会が開催され、約170人の参加者にとって、若き隊員の方々が家族に宛てた最期の手紙の朗読は、現在の不安定な世界情勢も重なり平和の尊さを改めて考える機会となりました。
7月23日に開催された竹田神社夏祭りにつきましては、水車からくりや士踊(二才踊・稚児踊)の奉納のほか、いろは歌ふれあい散策フェスタや各種競技大会などが行われ、多くの見物客で賑わうとともに伝統行事の継承が図られました。
7月28日、くじらバスの有効活用と、南さつま市の魅力を市内外に発信し、観光振興及び地域経済の活性化を図ることを目的とした、鹿児島中央駅発着の「くじらバスが行く南さつまの旅」を実施しました。
当日は30名に参加いただき、杜氏の里の見学やぶどう狩り体験など本市の魅力を堪能していただきました。
国のモデル事業として選定されている朝日公園「愛称 みなくるパーク」につきましては、7月20日にプレオープンし、障がいの有無や年齢にかかわらず多くの方が利用できるよう工夫された先進的なインクルーシブ遊具を披露しました。
今後、誰もが楽しめる憩いの場として市民に喜ばれることを期待しております。
消防・救急対策の充実につきましては、7月の日本の月平均気温は、気象庁が統計を開始した1898年以降の7月として最も高くなりました。
本市においても、最高気温が35度以上の猛暑日を記録するなど厳しい暑さが続き、消防本部からの報告によりますと熱中症の救急搬送が昨年の同時期に比べて約2.5倍になっており、市民の皆様には、気温の予報や熱中症アラート等に注意して、適切な熱中症予防行動をとっていただくよう引き続き、周知してまいります。
中学校の在り方につきましては、7月29日在り方検討委員会から提出された最終答申を基に、中学校における生徒数の推移や施設の状況など将来を見据えた、安心・安全な教育環境の整備充実に向けて、今後、慎重に対応してまいります。
2025吹上浜砂の祭典につきましては、実行委員会役員会において、市制20周年記念事業として、令和7年5月3日から5日までの3日間、本年と同様に「まちなか」で開催することを決定しました。
国内交流につきましては、旭川市において9月14日から16日までの3日間、「北の恵み食べマルシェ2024」の開催が予定されております。
本市からは、黒豚や本格焼酎、農産物等含め、10事業者が出店を予定しており、今後も両市の経済の活性化を図り、姉妹都市として様々な形で持続的な交流を行ってまいります。
国際交流につきましては、7月1日、第23代国際交流員として、台湾高雄市出身の張(チョウ)巧瑩(コウエイ)さんが着任しました。
今後は、友好交流の覚書を取り交わしている「高雄市旗津区」との「友好都市盟約締結」に向けた取組を進めるとともに、国際交流を広く推進するため、市民向け中国語講座や各種団体等での交流、学校訪問などを計画しております。
坊津交流プラザばんどころにつきましては、9月上旬の工事完了後、備品の搬入や移設作業を行い、10月4日に内覧会を開催、15日から新庁舎での運用を開始する予定であります。
広域行政の推進につきましては、平成25年8月から構成4市(枕崎市、日置市、南九州市、南さつま市)で新広域ごみ処理施設建設に向け協議を進めてまいりましたが、地元の皆様のご理解・ご協力を賜り、本年6月から燃焼試験を行っておりました「なんさつECOの杜」が、9月1日から本稼働となりました。
今後も隣接する自治体と協力しながら、安定的な運営に努めてまいります。