令和5年12月議会 諸般の経過及び当面する市政の諸課題について

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 令和5年12月議会において、次のとおり報告いたしました。

 先の定例市議会以後、これまでの諸般の経過、当面する市政の諸課題について、ご説明申し上げます。

 選手たちの活躍に連日沸いた「燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会」は、10月30日に閉幕しました。

 新型コロナウイルス禍で3年延期となり、出場がかなわなかった選手もいたことから今回出場した選手の皆さんは、様々な思いを胸に51年ぶりの本県開催となった晴れの舞台に挑んだことと思います。

 大会期間中は、瑶子(ようこ)女王殿下の御臨席を仰ぐとともに、全国各地から、選手・監督をはじめ、多くの観覧者、関係者、学校観戦応援の児童・生徒などで賑わいました。

 国体に出場した、本市ゆかりの選手では、なぎなた競技の成年女子演技の部で、秋葉(あきば)笑里(えみり)さんが2連覇を達成するなど、各競技においても上位入賞を果たし、鹿児島県の天皇杯・皇后杯第2位獲得に大きく貢献しました。

 また、かごしま大会に出場した本市在住の県代表選手においても、各競技の部で金メダルや銀メダルを獲得するなど素晴らしい成績を収められました。

 リハーサル大会から本大会まで、本市の観光・食・特産品のPRやおもてなしをしてくださった運営ボランティアや市民の皆様、様々な面からお支えいただいた関係する全ての皆様に、心から感謝申し上げます。

 健康づくりの推進につきましては、1112日、「~みつけよう!はじめよう!健幸づくりの新たな挑戦!!~」をテーマに、「健幸・福祉ふれ愛フェスタ」を開催し、健康標語をはじめ、社会福祉功労者等の表彰を行い、市民講座として、県立薩南病院の小児科部長と産婦人科部長から講話をいただきました。

 また、会場内ではニュースポーツ体験のほか、フリーマーケットや軽トラ市など各種ブースを設け、多くの市民で賑わいました。

 さて、我が国の経済につきましては、コロナ禍での苦しかった3年間を乗り越え、長年続けてきたコストカット型の経済から、経済の熱量が感じられる「適温経済」への新たなステージを30年ぶりに迎えております。

 このような中、政府の5つの柱からなる「総合経済対策」を裏付ける補正予算が成立したところでありますが、本市の足元をみますと、依然として市民生活や地域経済は厳しく、個人消費や設備投資も不安定な状況にあることから、国に先行し地域経済の再生に向けた「新たな経済対策」として、"オール南さつま"きばっど商品券 「物価高騰生活応援 10倍商品券」の販売を1127日から開始しました。

 利用期間は、12月1日から始まり令和6年1月31日までとなっておりますので、年末年始における市民の皆様の負担軽減及び市内の経済支援策として大いに期待をいたしております。

 また、長引く配合飼料の価格高騰に対応するため、昨年に引き続き「配合飼料価格高騰対策支援事業」に取り組み、市内畜産農家に対し補助を行う計画としております。

 ふるさと納税につきましては、継続して新しい返礼品の開発やリピーター獲得等の取組を進めておりますが、10月からの返礼品に関連する「募集適正基準の改正」の影響により、全国的に寄附の前倒し現象が生じ、11月末までの寄附額が約32億8千万円、対前年比約158パーセントとなっております。

 今後も業務の委託先である市観光協会や返礼品業者による「チーム南さつま」ふるさと納税振興協議会と連携したPR等に努め、寄附額の確保による地元経済活性化を図ってまいります。

 企業誘致につきましては、1016日、包括的業務協力協定を締結している「シフトプラス株式会社」と立地協定書調印式を実施しました。

 シフトプラス株式会社は、加世田本町に市内3か所目となる新たな事務所と書類を保管する倉庫を新設する計画で、令和6年6月の操業開始に向けて準備が進められることになります。

 観光交流の推進につきましては、9月23日、5年ぶりに南さつまフェスタふるさと総踊りを加世田ゆめぴか本町通りで開催しました。

 市内の子どもたちによる音楽隊や神輿のパレードのほか、約3年前に制作した大神輿も今回初お披露目となり、メインの総踊りには市内の27団体、約900人が参加し、多くの来場者で賑わいました。

 観光客の受入れにつきましては、10月から11月にかけて「007鹿児島ロケ地巡り遊覧フライト及びツアー」を開催しました。

 11月12日に開催された「007秋目サミット2023」には、全国からの映画ファンや鹿児島ロケ地巡りツアー参加者74名が集まり、56年前に秋目で撮影された「007は二度死ぬ」の日本側助監督を務めた川邊(かわべ)一外(かずと)氏を迎え、映画上映やトークショーのほか、エキストラで出演した地元ガイドによるロケ地案内や洞窟クルージングも行われ、参加者も充実した時間を堪能していただき、坊津町秋目の魅力を情報発信できました。

 教育環境の整備充実につきましては、本市中学校における施設の状況及び生徒数の推移等を踏まえ、新しい時代に向けた中学校の在り方について検討するため「南さつま市中学校在り方検討委員会」を組織し、1031日、第1回検討委員会を開催しました。

 委員長には、鹿児島大学教育学部の原田義則(はらだよしのり)准教授を招聘し、地域・PTA・学校関係者から委員を委嘱したほか、同委員会あてに「学校の施設整備に関すること」及び「本市の将来の中学校の在り方に関すること」について諮問を行い、令和6年10月頃に答申していただく計画となっております。

 中学校・義務教育学校の部活動につきましては、「南さつま市中学校部活動地域移行検討委員会」において、生徒にとって望ましい持続可能な部活動と教師の負担軽減双方の実現に向け継続した協議を行っており、今年度は、7月末から陸上競技や柔道競技等、5競技において休日の地域移行を先行して実施しているところであります。

 今後、指導者の確保等、実施準備が整った競技を追加しながら地域移行を推進してまいります。

 学校給食センターの充実につきましては、1019日、これまでの地域の特産物や有機品目を活用した献立等が高く評価され、共同調理場の部において、令和5年度文部科学大臣表彰を受賞しました。

 今後も、安全・安心な学校給食の提供及び環境整備を行ってまいります。

 生涯スポーツの推進につきましては、1025日、第12回桷志田杯グラウンド・ゴルフ大会が開催され、市内外から38チーム、190名が参加して熱戦を繰り広げました。

 今回のスコア集計は、「ICTを活用したまちづくりに関する連携協定」を締結しているNTT西日本や株式会社フォーエバー協力の下、スマートフォンアプリを導入して行い、競技終了から成績発表まで、時間が大幅に短縮され、参加者からも好評価をいただいたことから、今後も集計アプリの利用促進とデジタル社会の日常化を目指してまいります。

 また、本市の外交官である大迫勇也選手が、献身プレーに徹しながらもJ(ジェイ)1(ワン)得点王に輝き、22ゴール以上の貢献度を示した1年を終えました。

 今後も、同選手の更なる活躍及び最優秀選手賞獲得を期待したいと思います。

 国道226号の「笠沙道路」につきましては、笠沙町大当地区から野間池地区を結ぶ全体計画区間5.4㎞が令和6年2月16日に全線開通する運びとなりました。

 当日は、笠沙トンネル付近で開通式及び野間岬海道大橋の三世代夫婦による渡り初めを予定しているところであります。

 また、長年の念願でありました笠沙道路の全線開通は、地域活性化、産業振興など地域発展や市民の安全・安心の確保に大いに寄与するものと期待しており、同国道における未整備区間につきましても、引き続き、国や県に対し、早期整備促進を要望してまいります。

 消防・救急対策の取組につきましては、秋の全国火災予防運動が11月9日から15日まで行われ、消防団が地元での訓練や火災予防広報を実施しました。

 国内交流につきましては、1111日と12日に、東京都の学校法人玉川学園で開催された、コスモス祭に、学園の創始者の小原國芳氏の生誕地である久志地区元気づくり委員会のメンバーが参加しました。

 会場では、市のPRをはじめ、坊津地区の特産品販売を中心に、8月に本市で開催された包括連携10周年記念セレモニーの様子や、これまでの交流の紹介を行うなど、会場を訪れた郷土会の方々との交流を深めました。

 任期付職員の採用につきましては、法的観点からの迅速な検討、対応や本市の政策実現をサポートするため、来年2月1日から弁護士を採用し、法的対応力の向上に努めてまいります。

 金峰支所及び金峰分遣隊新庁舎につきましては、10月2日に開所式を行い、地元住民など約70人が完成を祝いました。

 また、庁舎周辺整備につきましては、解体工事に着手しており、駐車場として整備する計画であります。

 (仮称)坊津地域交流プラザにつきましては、来年秋頃の開所を目指して1030日、新築工事安全祈願祭が建設予定地において開催され、無事故や工期内の完成を祈願しました。

 完成後は、坊津地域における新たな交流拠点として多くの方々が集い、地域住民に親しまれる施設として持続可能な管理・運用を図ってまいります。

 (仮称)南薩地区新クリーンセンターの名称につきましては、応募いただいた中から、「なんさつECOの杜」に決定されました。

 引き続き、令和6年9月の運用開始に向け整備を進めてまいります。

 南薩地域振興局の跡地活用につきましては、9月29日、関係団体との協議を経て、(仮称)「南さつま交流プラザ」を想定した整備方針(案)について、塩田知事へ要望を行いました。

 今後、議会や関係団体などの意見もお聴きしながら、賑わいのあるまちづくりに向けて具体化を図ってまいります。

 以上で、諸般の経過、当面する市政の諸課題についての説明を終わります。

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