平成30年9月議会 諸般の経過及び当面する市政の諸課題の報告

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 平成30年9月議会において、諸般の経過及び当面する市政の諸課題について、次のとおり報告いたしました。

 

 先の定例市議会以後、これまでの諸般の経過、当面する市政の諸課題について、ご説明申し上げます。

 本庁舎の耐震工事に伴う事務所移転につきましては、7月の第2週から第4週の週末、3回に分けて実施し、無事終了いたしました。

 また、7月24日以降、本格的な耐震化工事に着工しておりますが、市民サービスに支障のないよう適切に対処してまいりたいと考えております。

 7月5日から西日本を中心に、記録的な豪雨により、200人を超える尊い人命が失われるなど甚大な被害が発生しました。

 被災された皆さまに心からのお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

 本市においては、連続雨量が300ミリを超えた箇所もありましたが、幸いに大きな被害等は発生していないところです。

 また、7月11日からふれあいかせだ、市民会館、各支所等に義援金箱を設置いたしました。

 義援金箱の設置は年末までを予定しておりますが、寄せられた義援金は、日本赤十字社を通じて、被災者支援に役立てていただきたいと考えております。

 8月21日、台風19号の接近に伴い、災害警戒本部を設置するとともに、避難準備・高齢者等避難開始情報を発令し、笠沙地区及び坊津地区の第1避難所10か所を開設し、29世帯33人の方々が避難されましたが、特に大きな被害等は発生していないところであります。

 なお、9月2日に市総合防災訓練を万世・益山校区を中心とする加世田西部地域で予定しており、大雨に伴う、浸水被害、土砂災害を想定し、かせだドーム会場で避難訓練、消火訓練等を実施します。同日は、加世田小湊校区におきまして、地区防災訓練を実施する予定です。

 関係機関・団体等と連携し、災害発生時の応急対策の検証・確認を行うとともに、市民の皆様にも防災意識の高揚を図る機会としていただきたいと考えております。

 また、本日開催されている鹿児島県消防操法大会に川辺支部代表として、すでに出場権を得ている、金峰方面隊中央分団が小型ポンプの部に、加世田方面隊小湊分団が自動車ポンプの部に出場しておりますが、これまで励んでこられた訓練の成果を存分に発揮し、立派な成績を収めていただきたいと思います。

 FIFAワールドカップロシア大会で日本代表として活躍した本市外交官の大迫勇也選手につきましては、大迫選手の活躍を多くの市民で応援するため、6月19日と28日にパブリックビューイングを開催しました。

 大迫選手は、ワールドカップでの初ゴールを決めるなど、日本の決勝トーナメント進出に大きく貢献し、サッカーを通して私たち市民に喜びと感動を届けていただきました。

 来年、帰国時のタイミングを見て、改めて大迫選手の功績を称えたいと考えておりますが、市民の皆さんと今後の更なる活躍を期待するところであります。

 私が管理者を務めている南薩地区衛生管理組合において、建設に向け、整備を進めております(仮称)南薩地区新クリーンセンターにつきましては、施設の安全性を多くの方々に理解していただくため、市民や関係団体の方々を対象とする先進地研修を平成27年度から実施しており、これまでに13回、延べにして約300人の方々に参加いただいております。

 施設の安全性や農産物への風評被害、健康被害について、不安を抱いている地元からの声もありますので、引き続き、丁寧な説明を行うとともに、法規制より厳しい自主規制値を定めた基本構想を踏まえ、安心で安全な施設整備に向けて、鋭意努力してまいりたいと考えております。

 金峰地域の学校施設整備につきましては、田布施小学校と阿多小学校が築後50年以上を経過しており、これまでに金峰地域から小中一貫校の要望もありましたので、整備のあり方について、平成29年度から検討を重ねてまいりました。

 小中一貫教育につきましては、平成25年4月に施設一体型小中一貫校として坊津学園が誕生し、さらに平成29年4月には県内初の施設一体型義務教育学校へ移行しており、小学校での英語教育や円滑な小中接続など有効性を認識しておりますが、基本的には地域の実情やご意見を尊重してまいりたいと考えております。

 小学校は地域の拠点施設でもありますので、今年度、金峰地域の学校施設整備のあり方について、小学校の保護者や地域住民の方々を対象とする説明会を開催いたしました。

 また、7月17日には、学校の保護者や地域代表者等を委員とした第1回金峰地域学校施設整備検討委員会を設置し、施設一体型小中一貫教育の理解を深めるために坊津学園と昨年開校した大分県佐伯市の蒲江(かまえ)翔南(しょうなん)学園を視察しました。

 今後、「子どもたちにとって何が大切か」を基本に、金峰地域の学校再編の経過等を含め、総合的に検討していく予定であります。

 公共下水道事業につきましては、現在、工事実施に向けた準備を進めており、8月下旬に管路工事を、また、平成31年1月に終末処理場工事に着手する予定としております。今後も関係機関との連携を図りながら、安全施工に努めてまいります。

 水道の安定給水につきましては、川畑第2水源地本井戸の水質低下に伴う万之瀬・川畑第2水源地間送水整備工事が6月28日に完成し、従来の配水系統が復旧したところです。今後も良質で安定した給水ができるよう、管理や計画的な施設整備に努めてまいります。

 観光の振興につきましては、アジアを中心とした海外観光客の誘致に取り組んでまいりましたが、砂の祭典終了後におきましても、香港からのツアーに、坊津・丸木崎展望所や輝津館へのコースが組み込まれ、地元のボランティアガイドと観光客との交流がツアーの魅力となっております。

 また、7月には香港の旅行会社・メディアなどを訪問するトップセールスを実施し、新たな旅行商品造成の提案を行ったほか、県観光連盟との連携により、訪日ツアーを扱うアジア各国の旅行関連会社が視察のため、頻繁に来市しており、豊かな自然や食文化など本市の魅力を積極的にPRいたしているところであります。

 商工業の振興につきましては、企業誘致において、旧大田小学校の特別教室棟を活用してコールセンターを新設する株式会社インバウンドテックと8月3日に立地協定を締結いたしました。

 同社は、従業員20人で本年10月から操業を開始し、将来的には100人程度の雇用を見込んでおり、地域経済の活性化と新規雇用の拡大につながるものと期待しております。

 農業の振興につきましては、超早場米「金峰コシヒカリ」の販売促進活動を、8月3日から5日まで関東地区を中心にJAさつま日置金峰水稲部会や関係機関と合同で実施しました。

 今年は田植え後の平均気温が例年より高く推移し、昨年より一週間ほど早い生育となりました。

 また、適切な防除効果によりカメムシの被害による等級低下はみられず、等級検査で1等米比率が90%を超え、販売単価も昨年を上回る高単価で取引されました。

 今後も良品質で安心・安全な金峰コシヒカリの生産ができるよう、市、JA、生産者との一体的な連携を図ってまいります。

 「健康元気都市 南さつま」の推進につきましては、7月8日、「ラジオ体操等指導者講習会」をふれあいかせだで開催し、市民や運動普及推進員など約80人が参加しました。

 今後もラジオ体操を正しく理解し、指導できる人材の養成や体操を通じた健康の維持増進を図ってまいります。

 また、「健康」をキーワードに都市づくりを進めている自治体との交流を深め、先進的な取組事例などの情報を収集し本市の健康づくりに活かしていくため、7月19日から20日に千葉県松戸市で開催された「第14回健康都市連合日本支部大会」に出席し、本市の健康元気都市の取組を紹介するとともに、加盟団体と交流し先進的な取組状況等について情報交換を行いました。

 学校教育の推進につきましては、平成32年度から小学校で新学習指導要領が全面実施となるため、7月27日、文部科学省外国語教育推進室長を講師としてお招きし、教育講演会を開催しました。

 参加した約120人の教職員は、新学習指導要領の理念や留意点等について理解を深めました。

 8月3日、よりよい指導法や指導技術を学ぶため、市内の全教職員を対象とした指導技術錬成講座を開催しました。

 国語や算数・数学、英語や道徳科など13講座に延べ150人が参加し、実践的な研修で見識を深めました。

 また、体育では、NHKラジオ・テレビ体操の指導者とアシスタントを招き、ラジオ体操講座を開講し、併せて、ラジオ体操90周年を記念して「小学校ラジオ体操解説教本」の贈呈式を行いました。

 8月21日、今年で4回目となる「市長と夢を語る会」を坊津学園で行いました。

 今回は、本市の将来や生徒自身の夢や希望など様々な話題を通して、市政を身近に感じたことと思います。

 子どもたちの活躍につきましては、7月1日に鹿児島市で実施された交通安全子ども自転車鹿児島県大会に本市から益山小、長屋小、笠沙小の3チームが出場し、益山小チームが初優勝を果たし、8月8日に東京で行われた全国大会に県代表として出場しました。

 このような自転車大会を契機に、学校や地域で、交通ルールの遵守や正しい交通マナー、安全意識を高める取組を進め、交通事故のない安心安全なまちづくりに努めてまいります。

 金峰中学校3年女子の(うしろ)()()()さんは、7月24日、25日に開催された鹿児島県中学校総合体育大会の競泳女子100mバタフライと200mバタフライにおいて一般を含めた鹿児島県新記録で優勝しました。

 さらに、8月18日から19日に岡山県倉敷市で開催された第58回全国中学校体育大会において、競泳女子100mバタフライと200mバタフライで第3位となりました。

 8月4日、静岡県浜松市で開催された「とびうお杯第33回全国少年少女水泳競技大会」において、田布施小学校6年女子の(みな)(さこ)(あきら)さんが100m平泳ぎで全国2位の成績を収めました。

 今後も全国大会など大舞台での活躍を期待するとともに、平成32年のかごしま国体へ向け、子どもたちの更なる躍進と成長を期待したいと思います。

 高等教育の支援につきましては、市内の高校に通う生徒が発案した地方創生関連事業を補助する「南さつま飛びたて高校生事業」の認定証交付式を6月19日に市役所で行いました。

 今年度は、新たに「全国和牛甲子園をめざす取組~翔け!常潤黒牛~」をはじめ、9事業を採択いたしました。

 来年1月には市内中学生を対象に事業報告会を予定しており、本事業をきっかけに各高校の魅力が発信されるとともに、入学者の増加等につながることを期待しているところです。

 歴史・文化の継承・育成につきましては、7月21日から23日を『日新公ウイーク』とし、島津日新公忠良没後450年の記念事業を実施しました。

 21日は、世界遺産仙巌園で「三州親善日新公いろは歌かるた取り大会」と「士踊披露」を実施しました。

 かるた取り大会では、日新公ゆかりの三州(薩摩、大隅、日向)の小学生が息づまる熱戦をくり広げました。

 激しい雨の中での披露となった士踊でしたが、雨に負けない力強い演技に観光客から盛大な拍手がありました。

 22日に鹿児島市中央公民館で開催した「島津日新公忠良没後450年記念シンポジウム」には、県内外から550人を超える方々が参加され、日新公について理解を深めていただきました。

 23日の「竹田神社夏祭り」では、「加世田詣り」として鎧武者(甲冑隊)の入場や鉄砲隊の力強い演武が披露されたほか、境内に日新公の砂像を制作しました。

 さらに、水車からくりや士踊の奉納、各種武道・演芸大会などのほか、「南さつま自然農法マーケット」や「神社deマルシェナイトマーケット」など農産物や雑貨小物等の販売も行われ、多くの見物客や買い物客で賑わいました。

 記念事業を通して、日新公の遺徳を偲ぶとともに、現代にも通用する「いろは歌」の教えを広く知らしめることができたものと考えております。

 生涯学習の推進につきましては、本年度、B&G財団の助成を受け、B&G海洋センターの内外壁を補修し、6月9日のリニューアルオープンには市民など約100人が工事の完成を祝いました。

 今後も海洋教育やレジャーの拠点として、多くの方々に利用いただけるものと考えております。

 7月16日の海の日には、海に親しむとともに海岸清掃などで海の恩恵に感謝する「愛LOVE海キャンペーンIN坊津」をB&G海洋センターで開催し、市民など約300人の方々に参加いただきました。

 7月29日、「青少年ふるさと美化活動」として、「2018吹上浜クリーン作戦」を実施し、約700人の方々に参加いただいたほか、市内全域で環境美化活動を展開いたしました。

 人権同和問題啓発強調月間の8月4日、「差別をなくしともにささえ合うまちに」をスローガンに人権教育講演会を開催し、約330人の方々に参加いただき、人権尊重意識の醸成と拡充を図りました。

 国際交流につきましては、7月4日から8日にかけて、ブラジル南さつまふるさと会の鮫島弘一会長と坊津地域にゆかりのあるブラジルの青少年4人が来市され、市内の民間企業を視察したほか、坊津ブラジルふるさと会主催の歓迎会や坊津学園8年生と剣道を体験するなど市民の方々と交流を深めました。

 7月21日、議長とともにブラジルのサンパウロ市内において、眞子内親王殿下のご臨席のもと開催されたブラジル日本移民110周年記念式典に出席しました。

 この式典は日本人移住者やその子孫、日本からの各県訪問団など、約4,000人の出席により盛大に行われました。

 翌7月22日には、ブラジル鹿児島県人会創立105周年記念式典に出席しました。

 同式典を含め、滞在期間中は、ブラジル南さつまふるさと会の皆さんと親しく交流を図りました。

 また、姉妹都市である旭川市との交流につきましては、8月3日から6日にかけて、青少年交流事業を実施し、北海道旭川市から児童・生徒10人が来市され、本市でのホームステイや坊津B&G海洋センターでのマリンスポーツ体験などを行い、互いに交流を深めました。

 以上で、諸般の経過、当面する市政の諸課題についての説明を終わります。

 

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