H27.02.13 平成27年2月記者懇談会

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平成27年2月記者懇談会を開催し、次のようにご説明申し上げました。

 

 本日は、各報道関係者の皆様方には、お忙しい中お集まりいただきありがとうございます。

 2015年は、終戦後70年、阪神・淡路大震災から20年など、多くの節目となる年です。本市も市制施行10周年を迎えますが、引き続き「市民目線」、「現場主義」に徹した取組により、市民の皆さんと一緒に「健康元気都市 南さつま」の創造を推進してまいりますので、市民の頑張りを取り上げてくださるよう、よろしくお願いいたします。

 さて、平成27年第1回市議会(定例会)を2月19日から3月23日までの33日間の会期で開催することとしております。今議会に上程する議案件数につきましては、平成27年度一般会計予算(案)など59件であります。私の方から、平成27年度当初予算(案)における予算編成の考え方と平成27年度の主な施策や取り組みについて、話をさせていただきます。

 平成27年度の南さつま市の一般会計予算については、総額で226億8,800万円、対前年度比で14億800万円、率にして約6.6%の増額予算となりました。平成17年に合併して以降では、初めて220億円台を超える、過去最高額の予算となりました。また、9特別会計と2事業会計を合わせた全会計では、総額で371億2,609万4千円、対前年度比で約18億6,000万円、率にして約5.3%の増額予算となっています。

 平成27年度の予算編成の基本的な考え方につきましては、市民が主役となる市制10周年記念事業や第30回国民文化祭開催事業を始め、国と呼応した地方創生の取組みを進めるため、「健康力」「産業力」「安心力」「地域力」「改革力」を高める施策を中心に、「健康元気都市南さつま」づくりに向けた予算を編成いたしました。

 その中には、先送りできない、今取り組まなければならない大型プロジェクトもいくつかあります。6つの事業については、平成26年度からの継続事業になりますが、平成27年度は、旧笠沙小学校跡地に、診療所や出張所、地区公民館、消防詰所等の機能を併せ持った多目的コミュニティ施設を新たに整備する計画であります。これらの大型事業に取組む関係で、平成27年度の当初予算額は大きく膨らみましたが、その一方で、財政規律についても引き続き引き締めていく必要があります。国県の補助金や市債の活用等により、何とか5年連続で財政調整基金を繰り入れることなく予算を編成することができましたが、本市の市債の残高は、平成27年度末では約291億円程度にまで増加する見込みであります。

 その一方で、基金の残高については、出来る限り積み増しを行い、平成27年度末では約123億円程度の基金を確保したいと考えています。本市の場合、平成28年度から国の合併支援措置が終了し、平成32年度までの5年間で合計約50億円の交付税が減収となる見込みであります。昨今の情報では、交付税の算定方法の見直しにより、減収額の6割程度は確保されるとの情報もありますが、このこと以外にも、国の地方財政対策による交付税総額の削減や、普通交付税と特別交付税の配分比率の見直し、平成27年度国勢調査による人口の減少などにより、平成28年度以降の交付税収入は、確実に減少していきますので、聖域のない行政改革の取組みにより、今後も引き続き財政規律の保持に努めたいと考えています。

 次に、平成27年度における主な取り組みや新規事業についてですが、平成27年度からの新たな取り組みとして、高齢者の健康保持増進を目的に、市内65歳以上の方々の温泉利用を助成する「伸ばせ健康寿命よか湯だな」事業を実施します。

 また、商店街の空き店舗への出店事業者に対し、賃借料や店舗等の改装経費などを助成し、市内の空き店舗の解消に向けた取組みを新たに始めます。

 また、全国の多くの自治体で工夫した取組みを行っている「ふるさと納税制度」については、制度の趣旨を尊重しながら、リニューアルを行います。善意の寄付のお礼として、南さつま市の特産品を送り、本市の特産品を全国にPRすることで、地場産業の活性化が図られるものと期待しています。平成27年度は、納税額3千万円を目標に取組みたいと考えています。

 南さつま長命草やオリーブ、薬用植物「ミシマサイコ」などの特用農作物については、栽培面積の拡大や栽培技術の普及・向上、また、南さつまブランドの確立を図りながら、産地化を進めたいと考えています。

 今年で28回目となる吹上浜砂の祭典を砂丘の杜きんぽうにおいて、5月1日から1か月間開催します。今年の砂像テーマは「のりもの」となっていますが、修学旅行生の受入など交流人口の拡大を図りながら、地域経済への波及効果を高め、新たな産業おこしにつながるイベントを目指したいと考えています。また、後援団体の観光庁からすでに内諾をいただいておりますが、今年度より、砂の彫刻国内選手権大会において、新たに観光庁長官賞を設けることとなりました。これまで長年、市民の皆さんと一緒に作り上げてきた「吹上浜砂の祭典」が国からも高く評価された結果であり、大変うれしく思っております。

 次に、南さつま海道八景の魅力づくり事業ですが、今年度は「南さつま海道鑑真の道歩き」を2月21日と22日に開催します。2月12日現在で1,126名の方々(昨年度参加者1,450名)に申し込みをいただいています。「早春のかごしま三大ウォーク」として指宿市や霧島市とも連携を図りながら、平成27年度についても引き続き開催したいと考えています。

 また、くじらバスを活用した定期観光バスの運行や海外からサイクリストの誘致など、交流人口の拡大を図りながら、観光の振興を図ります。

 次に、観光推進事業では、県内外にシティセールスを展開し、観光の情報発信の強化や、近隣市と連携した国内・国外への観光キャンペーン等の企画事業を展開し、広域的な観光振興の取組みも始めます。

 昨年8月に事務所移転を行い、組織体制の充実と自立に向けた取組みを行っている南さつま市観光協会については、引き続き、地域おこし協力隊員の派遣など、支援の強化を図りたいと考えています。

 また、戦後70周年記念事業として、本市の万世特攻平和祈念館と類似する施設を有する、南九州市や鹿屋市と連携した合同企画を実施し、平和の尊さを広く県内外に伝えたいと思います。

 昨年開催した「南薩鉄道100年企画展」については、市内外から多くの反響をいただきましたが、この南薩鉄道の遺構を活用する事業として、駅跡への説明板設置や廃線跡まち歩きツアーなど、その歴史を保存し、公開する事業にも取り組みたいと考えています。

 安心・安全な暮らしを守る取り組みとして、平成26年度から3か年で市内全域に統一したデジタル防災行政無線の整備を行っておりますが、平成27年度は、坊津、金峰地域の整備を進めます。平成28年度までに市内全域の整備を終了する予定にしています。

 また、消防救急無線デジタル化等整備事業については、平成28年4月からの本格的な運用開始を目指して、指宿市、南九州市と広域的な整備を進めます。

 住まいスマイル応援プロジェクトについては、消費税の10%引き上げが、18か月間延期されたことを踏まえて、住宅新築助成事業の補助基本額を30万円から50万円に増額し、本市への定住促進と建築関連産業の活性化を図りたいと考えています。

 笠沙医療・コミュニティ施設整備事業については、先ほどもお話ししましたが、旧笠沙小学校跡地に地域コミュニティの拠点施設として、地区公民館や診療所、避難所兼用消防施設、野間池出張所の機能を併せ持った多目的コミュニティ施設を整備します。

 地域医療整備促進事業については、地域医療体制の充実と公立病院の医師不足を解消するため、新たに医師奨学金制度の取り組みを始めます。

 また、汚泥再生処理施設整備事業については、平成28年4月からの供用開始を目指して、広域での施設整備を進めます。

 加世田市街地の雨水対策である都市下水路事業については、平成32年度の事業完了に向けて、引き続き、竹田神社ポンプ場と調整池の整備を進めます。

 また、加世田市街地の汚水対策である公共下水道事業については、商業地域等の活性化や観光振興、公共用水域の水質保全を図るため、要望の高い地域や効果が見込まれる区域など、整備エリアを縮小し、概ね10年以内の完成を目指して、整備を進めたいと考えています。平成27年度は住民説明会など早期着手に向けた準備を進めます。

 水道事業については、安全で良質な水の安定供給を図るため、坊泊地区簡易水道施設について、平成27年度完成を目指して整備を進めます。

 また、水道料金については、利用者負担の公平性と安定した事業運営を図るため、水道料金等統一検討委員会の提言を踏まえて、水道料金の統一に努めたいと考えています。

 子ども子育て支援事業については、ファミリーサポートセンター事業や利用者支援事業など、子育て支援に関する相互援助活動や、子育て支援の関係機関との連携・協働の体制づくりを始めます。

 平成27年4月から全小中学校で月1回(8月と3月を除く年10回)、「とびだせ教室!ノーかばんディ」「学びを深める日」「心を耕す日」をコンセプトにした土曜授業を実施します。子供たちに対するより豊かな教育環境の提供に努めたいと考えています。

 また、新学校給食センターについては、平成27年9月からの供用開始を目指して、建設を進めています。現在市内に3か所ある学校給食センターを再編統合し、安心安全な学校給食の提供に努めたいと考えています。

 市制施行10周年記念事業については、11月7日の10周年記念式典のほか、市民が一堂に会し、地域間の融和と健康づくりのために、市民スポーツ祭やグラウンドゴルフ大会などを開催します。また、これまで砂像と雪像のつながりを契機に交流を続けてきた北海道旭川市とは、姉妹都市盟約の締結に向けた手続きを進め、今後も北と南の地域の特性を生かした、幅広い交流を図りたいと考えています。

 また、11月に開催される国民文化祭について、本市では「鑑真大和上と海上交流の歴史」、「日新公いろは歌」の2大テーマのもとに開催します。海をテーマとした全国規模の絵画や短歌のコンクールや「日新公いろは歌かるた取り大会」、全国各地の高校生が参加する「書道パフォーマンス大会」などの開催を予定しています。

 最後に、市内の学校再編や公共施設の管理運営の動向についてお知らせします。

 加世田地域の津貫小学校については、平成28年4月の加世田小学校への再編に向けて、保護者及び地域との協議を予定しています。また、公の施設である笠沙恵比寿は4月から「JTBコミュニケーションズ九州」が管理運営を行います。また、「ガンバリーナかせだ」周辺についても、新たな経営体制となりますので、両施設とも順調なスタートができるよう支援を行いたいと考えています。

市の方針・政策