令和6年12月議会 諸般の経過及び当面する市政の諸課題について

ページ番号:E030575更新日:

 令和6年12月議会において、次のとおり報告いたしました。

 

 国政においては、去る1111日に第2次石破内閣が発足、基本方針では、国民の納得と共感を得られる政治を実現し、日本や国民、地方、若者・女性の機会を守り、すべての人に安心と安全をもたらす社会を実現するとしております。

 国内の経済状況につきましては、政府が先月26日に発表した、月例経済報告によりますと、景気は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復しており、消費者物価は上昇する一方で、個人消費は一部に足踏みがみられるとしております。

 こうした中、先月29日、政府は物価高への対応などを盛り込んだ補正予算案を閣議決定し、低所得世帯への給付や光熱水費等への助成とともに、新しい地方経済と生活環境への交付金を盛り込むほか、今後の取組として、いわゆる「103万円の壁」について、令和7年度税制改正の中で議論し引き上げることとしております。

 この取組は、人手不足が社会的な課題となる中、「働き控え」の解消など様々な議論を行うことには一定の理解がなされていますが、一方で、地方自治体にとっては、住民の身近な行政サービスの基盤となる、地方財源に直接関わる重要な事柄であるため、多くの自治体から強い懸念の声が上がっております。

 こうした情勢を受け、全国市長会においても、地方財源に影響を及ぼすことのないよう、慎重な議論を行うよう強く求めていることから、今後の動向を注視してまいります。

 本市におきましては、現在、来年度の予算の編成に向けた準備を進めていることから、新たな経済対策の補正予算の内容等を踏まえ、国・県の施策とも連携を図り、適切な対応に努めてまいりたいと考えております。

 

 健康づくりの推進につきましては、11月10日、健幸・福祉ふれ愛フェスタを開催し、市民講座として鹿児島大学病院の新田吉陽(しんでんよしあき)医師からご講話をいただきました。

 また、会場内では常潤高校生によるモルック体験や、各種展示のほか、軽トラ市など各種ブースを設け、多くの市民等で賑わいました。

 

 農業の振興につきましては、1117日、県立加世田常潤高等学校圃場及び体育館において塩田知事出席の下、自然農法体験学校ありのまま分校開校10周年を記念して橋本聖子参議院議員をお招きしご講演をいただきました。

 また、常潤高等学校・鳳凰高等学校の学生による自然農法・有機農業による農福連携の学びの報告やありのまま分校・オーガニックビレッジの取組と今後の展望についてのパネルディスカッションなどが行われ、多くの参加者が食を通した健康づくりへの理解を深めました。

 

 ふるさと納税につきましては、昨年10月からの制度改正等に伴う寄附の前倒し現象が生じたため、11月末までの寄附額は 243百万円となり、対前年比73パーセントとなっております。

 今後も業務の委託先である市観光協会や返礼品事業者による「チーム南さつま」ふるさと納税振興協議会と連携したPRに努め、寄附額の確保による地元経済活性化を図ってまいります。

 

 特産品販路拡大に向けた取組につきましては、9月29日、神戸国際展示場において、「第18回関西かごしまファンデー」が開催され、本市から4事業者が物産販売に出展しました。

 また、会場では、郷土会の関係者との交流や情報交換をはじめ、市長トップセールスやPRを行うなど、関西圏の経済状況や、更なる販路開拓につながる有意義な情報を得る機会となりました。

 

 外国人観光客の誘客につきましては、香港の訪日大手旅行会社でありますEGLツアーズによる坊津秋目地区を巡るツアーが4月から10月まで24回企画され、延べ450名の方々に訪れていただき、本市の魅力を国外の方々に感じていただくことができました。

 観光コンテンツの創出につきましては、オールトヨタのプロジェクトによる2024フォトドラアワードに本市の万之瀬川上流に位置する「こせ渓谷」が認定され、報道等を通じ本市の魅力を発信することができました。

 

 生涯スポーツの推進につきましては、加世田運動公園体育館において9月28日から2日間、バスケットボールBリーグの「鹿児島レブナイズ」対「愛媛オレンジバイキングス」のプレシーズンゲームが開催されました。

 続いて、1019日から20日は、バレーボールVリーグ公式戦「フラーゴラッド鹿児島」対「兵庫デルフィーノ」の開幕戦が行われ、4日間で3,400人余りの観衆がプロアスリートの迫力あるプレーに魅了されました。

 なお、大会関係者から空調設備の改善を含めた施設整備も求められたことを踏まえ、諸施設の整備はもとより効率的な運営や誘致活動についても引き続き取り組んでまいります。

 

 11月16日、第28回サイクルシティ南さつま小学生一輪車大会inかごしまを開催し、県内外から13団体、167名が出場し、白熱したレースや華麗なフィギュアの演技が繰り広げられました。

 

 公共交通につきましては、深刻な運転手不足等により、今後さらなる路線の見直しが予想されますことから、引き続き乗合型タクシーへの移行を進めるとともに、新たな代替手段として、小中学校スクールバスへの混乗や地域団体等による自家用有償旅客運送の実証に向けて取り組んでまいります。

 また、「自動運転バスの実証運行」を、今月14日から27日まで、加世田市街地で実施するとともに、多くの市民の皆様に乗車いただき、その効果や課題を検証し、未来技術を活用した新しい交通の取組を検討してまいります。

 

 消防・救急対策の取組につきましては、秋の全国火災予防運動が11月9日から15日まで行われ、消防団が地元での訓練や火災予防広報を実施しました。

 

 国内交流につきましては、11月9日から10日にかけて、東京都の学校法人玉川学園で開催されたコスモス祭に、創始者の小原國芳氏の生誕地である久志地区元気づくり委員会のメンバーに参加いただきました。

 会場では、坊津地区の特産品販売を中心に市のPRなどを行い、訪れた郷土会の方々との交流を深めました。

 また、1120日横浜アリーナで開催された玉川学園創立95周年記念の集いに参加し、玉川学園のこれまでの歴史と、教育理念である「全人教育」を肌で感じる機会となりました。

 今後も引き続き、玉川学園との活発な交流と包括的な連携を進めてまいります。

 国際交流につきましては、アメリカ合衆国「南カリフォルニア鹿児島県人会創立125周年記念祝賀会」に参列するため、1024日から29日にかけて塩田知事を代表とする鹿児島県訪問団の一員として議長とともに訪米し、バイヤー向けに県産品のPRや県人会の皆様との交流を深めました。

 

 行政、福祉、防災、生涯学習施設を複合集約化した「坊津交流プラザばんどころ」につきましては、1015日に開所式を行い、地元住民など約70人が完成を祝いました。

 新たな交流拠点として多くの方々が集い、親しまれる施設として持続可能な管理・運用を図ってまいります。

 

 組織改編につきましては、10月1日、障がいのある方やそのご家族などの相談総合窓口として「障がい者基幹相談支援センター」を開設しました。

 障がいのある方が住み慣れた地域で、自分らしく安心して生活できるよう、困りごとや心配ごとなどの解決に向け、共に考え支援してまいります。

 

 令和7年度に迎える市制施行20周年記念事業につきましては、121日、金峰文化センターにおいて、プレ大会としてNHKのど自慢が全国に公開生放送されました。

 NHKのど自慢は、合併前の旧加世田市で昭和50年8月に開催されて以来49年ぶりの実施となりました。

 当日は、香西(こうざい)かおりさんと柏木由紀(かしわぎゆき)さんをゲストに迎え、前日の予選会において約200組の中から選ばれた20組の出場者が満場の観覧者と全国の視聴者に向けて歌声を披露し、本市をPRすることができました。

 

 全国の417自治体が加入している「自転車を活用したまちづくりを推進する全国市区町村長の会」主催による第6回全国シクロサミットが宮城県名取市で開催され、情報交換と交流を深めました。

 なお、次回の第7回全国シクロサミットは、令和7年5月17日に市制施行20周年記念特別事業として本市で開催することを予定しており、これまでのサイクルシティ南さつまの活動、砂像や特産品を紹介するなど、サミットを通じたシティプロモーションを広く展開してまいりたいと考えております。

市の方針・政策