令和7年6月議会 諸般の経過及び当面する市政の諸課題について

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 令和7年6月議会において、次のとおり報告いたしました。

 令和7年は、南さつま市が誕生して20周年という記念すべき節目の年であり、様々な記念事業が実施されております。

 市制施行20周年記念事業、2025吹上浜砂の祭典につきましては、5月3日から5日までの3日間、「砂さんぽ~ようこそ!おとぎの国へ~」を砂像テーマに、市役所エリア、本町エリア、麓エリアの「まちなか」を会場として開催いたしました。

 オープニングセレモニーでは、塩田鹿児島県知事や、三津交流で親交を深めている三重県津市の前葉市長からお祝いの言葉をいただき、姉妹都市である北海道旭川市からは、今津市長をはじめ約50名の訪問団が訪れ、姉妹都市提携10周年記念式典を執り行い、旭川市で9月に開催される記念式典には、郷土芸能を含む本市の訪問団を派遣することを約束し、更なる友好を深める機会となりました。

 また、台北駐福岡経済文化弁事処の(ちん)(めい)(しゅん)処長が訪れ、前夜祭及びオープニングセレモニーへご臨席いただき、台湾との今後の交流について意見を交わしました。

 5月4日には、南さつまキックボクシング大会「SANDY CUP」(サンディカップ)を開催し、市内外の小・中学生を中心に58名で32試合を行い、来場した約300人の声援を受け、白熱した戦いが繰り広げられました。

 なお、本市と包括連携協定を締結している三井住友海上火災株式会社鹿児島支店から、大阪・関西万博入場チケットの贈呈があり、砂の祭典などのイベント賞品として有効に活用させていただきました。

 今回は、6年ぶりに海外から3名の砂像彫刻家を招聘するとともに、国内選手権等も開催されました。期間中は、6万人を超える方々が来場し、多くの家族連れが、繊細で迫力ある砂像に魅了されていました。

 今後も、持続可能なイベントとして、交流人口や関係人口の拡大を図り、地域活性化に貢献できるよう取り組んでまいります。

 サイクルツーリズムの推進につきましては、5月17日に、全国417自治体が加入する「自転車を活用したまちづくりを推進する全国市区町村長の会」主催による、第7回全国シクロサミットが開催されました。加世田運動公園体育館で行われたシンポジウムでは、34の自治体から首長をはじめ関係者などが出席し、橋本聖子自転車活用推進議員連盟会長による基調講演や、益山小学校の児童を中心とした交通安全自転車競技、サイクルフィギュアの演技披露のほか、加世田市からのサイクルシティ誓言30年の歩みをはじめとする、本市の取組を紹介し、サミットを通して本市の魅力を伝える機会となりました。

 翌日には、関連イベントとして、2025ツール・ド・南さつま「海道八景めぐり」を開催し、約93キロの「南さつま海道サイクリングコース」と、約57キロの「さつますんくじらサイクリングコース」に全国から222名の参加がありました。また、運営においては、市内・市外のボランティアの方々からサポートをいただき、地元の皆様によるおもてなしは、多くの参加者から喜ばれていました。

 2日間のイベントを通し、全国に向けて、本市の自転車を活用したまちづくりの情報と魅力の発信を行うことができました。

 特産品の販路拡大につきましては、シェラトン鹿児島の総料理長が厳選した本市の食材と、ハワイ料理をコラボレーションした「ハワイアンフェア~南さつまの恵み~」が、4月2日から5月31日まで開催されました。期間中は、同ホテル内のレストランやバーなど全店舗に、市内13事業者から提供された食材を使用した料理や焼酎などが並び、南さつまの食の魅力がPRされました。そして、4月27日には、20周年記念事業の一環として「南さつま春爛漫シェラトン鹿児島フェア」があり、市民限定で332組の応募があり、抽選により選ばれた1020名を、ブッフェレストラン「Daily(デイリー) Social(ソーシャル)」のランチにご招待し料理を堪能していただきました。

 また、6月1日から30日まで、山形屋食堂にて南さつまの自慢の食材を使ったメニューによる「南さつまの味だより」を開催しております。

 農業の振興につきましては、かごしまブランド「加世田砂丘らっきょう」の出発式が4月23日、共同乾燥施設で初めて開催されました。また、5月11日には、ガンバリーナらっきょう村において、約70名が参加して収穫祭があり、収穫作業やらっきょう料理の試食が行われました。なお、出荷量は、種球(たねきゅう)不足による作付面積の減少と、低温の影響で肥大が悪く、昨年の3割減となりましたが、価格は出荷当初から高値で取引され、昨年を上回る結果となりました。

 かごしまブランド産地指定第1号「加世田のかぼちゃ」につきましては、5月13日に出発式が行われるとともに、出荷先の青果会社、量販店等へ、屋号が浮き出た文字入りかぼちゃを贈呈しPRを図りました。

 今後も生産者と関係機関が一体となり、安心・安全で高品質な生産に努め、信頼される産地づくりや、都市と農村の交流による産地形成を進めてまいります。

 5月10日には、令和7年度自然農法体験学校「ありのまま分校」の開校式があり、受講生50名と卒業生応援団70名が体験学習を行うとともに、今後は、「自然農法・オーガニック野菜推進委員会」と連携し、新規就農者の育成や学校給食への農産物の提供を行うこととしています。

 本年度の早期水稲につきましては、一部の苗に立ち枯れ病等による被害が発生したことや、3月から5月の天候不順の影響で、生育の遅延が見られることから、関係機関と連携し状況の把握に努めてまいります。

 水稲航空防除事業につきましては、長崎県で4月に発生した医療搬送用ヘリコプターの事故を受け、例年、防除依頼している航空会社が運行を自粛していることから、有人ヘリでの防除を見送り、無人ヘリでの防除を実施することとなりました。

 物価高騰対策として販売した「オール南さつま きばっど商品券~くらしニコニコ 10倍商品券~」につきましては、30,176人の方が購入し、全市民に対する購入率は97.0%となりました。また、換金額は3億101万円で、99.7%の換金率となりました。

 なお、来月の参議院議員選挙の公示を控え、各政党においても、物価高騰対策等をはじめ、様々な公約が検討されているようですので、その動向も注視してまいりたいと思います。

 令和6年度のふるさと納税寄附金の実績につきましては、寄附総額約549,500万円、寄附件数は約316,000件となりました。

 令和5年度と比較すると、寄附金額で約12.9%減、寄附件数で15.5%減となりましたが、令和5年度は、制度改正に伴う9月の駆け込み寄附などにより、1か月で前年比10億円以上の大幅な寄附増加があったことが要因と考えられます。

 返礼品につきましては、全国に約476,000件を発送し、返礼品事業者への支払額は約159,000万円となり、地域経済への大きな波及効果がありました。

 今後も、ふるさと納税制度の趣旨の下、関係機関・返礼品事業者との連携をさらに深め、内容の充実を図り、財源の確保、地域特産品の振興に努めてまいります。

 再エネ海域利用法に基づく洋上風力発電につきましては、本年4月25日に「いちき串木野市沖」について、鹿児島県が「国への情報提供」を希望することを公表しました。

 沿岸地域である本市としましても引き続き、県の動向等を注視してまいりたいと考えております。

 本市の市立学校につきましては、今年度も始業式と入学式を別日に設定し、4月7日に始業式を、4月9日は入学式を実施しました。入学式では、7小学校164名、2義務教育学校45名、3中学校183名の新入生が新たな一歩を踏み出しました。

 昨年度より導入された、市内統一型の制服につきましては、スラックスやスカート、ネクタイやリボン、シャツ等、多様な選択ができることから、児童生徒の個性や多様性を尊重した取組として高い評価を得ています。

 教育支援の充実につきましては、学習や人間関係に不安を抱える児童生徒への支援体制拡充のため、校内にフリー教室の設置・整備を進めており、今年度は2校に学習指導員を配置いたしました。

 今後も、児童生徒一人ひとりが安心して学び、成長できる教育環境の整備に、全力で取り組んでまいります。

 生涯スポーツの推進につきましては、5月17日、18日に砂の祭典杯地区選抜少年サッカー大会を開催し、県内各地区から選抜された24チームにより各クラスで熱戦が繰り広げられました。

 防災・減災対策の充実等につきましては、4月から5月に地域ごとの災害危険箇所等の防災点検を実施するとともに、5月27日には市防災会議を開催し、地域防災計画の見直しについて確認いただきました。

 なお、本年の総合防災訓練につきましては、集落の孤立化を想定し、情報伝達・避難訓練等を9月7日に、坊津町久志地区で実施する予定としております。

 6月10日からの大雨対策につきましては、11日、午前1時15分に土砂災害警報が発表されたことから、同日、午前2時に災害対策本部を設置するとともに、危険度が高かった金峰地域に避難指示を発令し、緊急に金峰支所を避難所として開設しました。

 結果として、人的被害はなく、避難者もおりませんでしたが、農地等の被害が報告されていますので、本議会中に補正予算を追加で計上させていただきたいと考えています。

 本年度新規事業の家庭用防災用品購入補助事業につきましては、5月1日から受付を開始したところですが、市民の方々の災害時の備えの意識が高く、当初の想定以上に早い段階で、予算額上限に達する見込みとなっていることから、本議会において増額の補正予算を提案することとしております。

 消防・救急対策の充実につきましては、例年、消防操法大会を実施しておりましたが、消防本部及び消防団本部で協議を行った結果、消防団員の負担軽減等を考慮し、2年に1回の実施と決定しました。令和8年4月を目指し進めている消防団組織再編を見越し、操法大会を実施しない年については、新たに総合的で広域的な連携訓練を計画し実施してまいります。

 広報公聴機能の充実につきましては、4月24日、市政の円滑な推進を図るため、市政説明会を開催し、各部から地域関連主要事業などについて、行政嘱託員、自治会長等へ説明を行いました。

 また、説明会終了後、各部ごとの相談コーナーを設け、出席者からのご質問、ご意見等に対応しました。

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