令和7年9月議会において、次のとおり報告いたしました。
8月は本市を含め、九州各地で記録的な豪雨が発生し、甚大な被害がもたらされました。
8月21日の台風12号に伴う大雨につきましては、連続雨量が多いところで481ミリを記録し、13時5分には警戒レベル4に当たる土砂災害警戒情報が発表されたことから、直ちに災害対策本部を設置、市内全域に避難指示を発令、避難所38 か所を開設し、56世帯、74人の方々が避難されました。
16時20分に加世田川が、17時には万之瀬川が「氾濫危険水位」を超え、加世田川流域において氾濫、内山田地区では住民10人が消防等により救助されました。また、周辺地域では、住家で46棟が床上浸水、28 棟が床下浸水、空き家や事業所等の浸水、多くの車が水没したほか、農畜産物の冠水・流出、道路・河川等における路肩欠壊・崩土・倒木・護岸欠壊など、市内各地で大きな被害が発生しました。
8月24日には視察に訪れた塩田知事に支援を要請するとともに、翌25日に内閣府、27日には改めて県知事へ災害救助法の適用及び激甚災害の指定を要望したところ、28日には災害救助法の適用が決定されました。現在、災害ボランティアセンターも設置しており、皆様の協力を得ながら、一日も早い復旧に向けて迅速、かつ全力で取り組んでまいります。
県内では、霧島市と姶良市におきましても、8月8日の大雨により大きな被害が発生したことから、本市からも8月10日及び11日に、飲料水等の物資を両市役所に届けるなど支援を行ったところです。
被災された皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、本市におきまして、これまで災害ボランティアとして市内外から従事された304人の方々に深く感謝申し上げます。
市総合防災訓練につきましては、改めて防災意識の高揚を図る機会とし、9月7日に坊津町久志地区の公民館周辺で予定しており、避難訓練等を実施するとともに、関係機関・団体等と連携を図り、今回の対応等を踏まえ、再確認、再点検を行ってまいります。
台風シーズンを迎えており、気の抜けない時期が続きますので、災害に対して万全の備えをするとともに、市民の安全・安心を最優先し、緊張感を持って、防災・減災に努めてまいります。
令和7年産早期水稲につきましては、全国的な米の在庫不足による需要の高まりで、近年にない高値での取引となりました。また、品質・収穫量につきましては、2月から5月の天候不順の影響が心配されましたが、梅雨明け後からの安定した晴天により、高品質で、平年並みの収穫量となりました。
7月23日には金峰ライスセンターにおいて「金峰コシヒカリ」の出発式、8月1日には県知事を表敬訪問し、新米の出荷報告を行いました。
今後とも、市・地域農業再生協議会・JA・生産者が連携し、良質で安心・安全な早期水稲の生産に向けて取組を進めるとともに、国のコメ政策の動向を見守ってまいります。
ふるさと納税につきましては、令和6年度の受入額が総務省から公表され、本市は、寄附額が前年比87.1%の54億9,778万円で県内2位となり、全国においては32位となりました。
全国の多くの皆様からご寄附をいただいておりますことに、心から感謝申し上げますとともに、使い道におきましても、少子化対策と明日を担う子どもの育成や高齢者の安心・安全づくりなど、寄附者の意向を踏まえつつ、大切な財源として活用させていただきます。
今後も、ふるさと納税制度のルールを遵守し、市観光協会や生産者・事業者の方々との連携を深め、新たな顧客の確保を図りながら、魅力ある特産品を全国に情報発信してまいります。
万世特攻平和祈念館につきましては、5月1日から8月31日にかけて「戦後80年特別企画展 よろずよに~201柱の軌跡」を開催し、特攻隊員の方々の遺書や手紙の特別展示のほか、祈念館職員による講話が行われました。
また8月15日には、終戦の日特別企画として、朗読家浜本麗歌さんと高校生による朗読会があり、230名の方が参加されました。若き隊員の方々が家族に宛てた最期の手紙の朗読は、平和の尊さ、大切さを見つめ直す機会となりました。
7月23日に開催された竹田神社夏祭りにつきましては、水車からくりや士踊(二才踊・稚児踊)の奉納のほか、いろは歌ふれあい散策フェスタや奉納相撲大会などが行われ、多くの見物客で賑わうとともに伝統行事の継承が図られました。
今回は、テレビ番組「ダイドーグループ日本の祭り2025」に選定され、8月24日には祭りの模様が県内で放送されました。後日、BS放送におきましても全国に放送される予定となっております。
7月27日、29日に、くじらバスの有効活用と観光振興及び地域経済の活性化を図ることを目的とした、鹿児島中央駅発着の「くじらバスが行く南さつまの旅」を実施しました。両日で41名が参加され、杜氏の里の見学やぶどう狩り体験など本市の魅力を堪能していただきました。
2026吹上浜砂の祭典につきましては、7月10日の実行委員会役員会において、令和8年5月3日から5日までの3日間、本年と同様に「まちなか」で開催することを決定しました。
持続可能な公共交通体系の維持・確保につきましては、2024年問題や運転手の高齢化等を起因とする、慢性的な運転手不足が深刻となっておりますが、問題解決の一翼を担う人材として、本市を準本拠地としている、プロバレーボールチーム「フラーゴラッド鹿児島」の選手1名を、地域おこし協力隊として本日から採用いたしました。
主な活動は、平日は公共ライドシェアの運転手として地域交通を支え、夕方及び週末は、地域でバレーボールの指導を行うこととしています。
「交通×スポーツ」の取組は県内初でありますが、今後も地域の実情に応じた公共交通の構築を目指していきたいと考えております。
令和5年度からリニューアル工事が行われていた朝日公園「愛称 みなくるパーク」につきましては、7月19日にグランドオープンしました。同日開催のオープニングイベントにおいて、昨年完成したインクルーシブ遊具に続き、芝生広場や健康遊具、バリアフリー化したトイレなどを新たにお披露目し、多くの来場者で完成を祝いました。
これからも、誰もが楽しめる憩いの場として市民に喜ばれることを期待しております。
加世田運動公園体育館の命名権(ネーミングライツ)につきましては、「フラーゴラッド鹿児島」の運営会社「株式会社フィールドエックス」と契約を結ぶこととなり、体育館の愛称名は「フラーゴラッドVアリーナ南さつま」に決定しました。契約期間は令和7年10月1日から令和12年9月30日までの5年間で、契約金額は年80万円です。
今後も「フラーゴラッド鹿児島」を応援するとともに、各種スポーツの普及や施設維持のための財源確保に取り組んでまいります。
交通安全こども自転車大会につきましては、県大会を制した金峰学園が8月6日、東京ビッグサイトで開催された全国大会に出場し、団体戦で17位となりました。
このような自転車大会を契機として、学校や地域で、交通ルールの遵守や正しい交通マナー、安全意識を高める取組を進め、交通事故のない安心安全なまちづくりに努めてまいります。
小学生プール等利用券につきましては、昨年度は近隣市の対象プール5か所で運用しましたが、今年度はさらに、枕崎市や鹿児島市のほか、3年ぶりに開園した吹上浜海浜公園のプールなど8か所に広げ、市内の全児童に交付しました。
鹿児島県女性消防団操法大会につきましては、7月13日に6団体が参加して日置市で開催され、南さつま市女性消防隊は4位になりました。
10月1日から全国一斉に始まる「マイナ救急の実証事業」につきましては、マイナ保険証を活用することで、救急隊が正確な傷病者情報を得られるとともに、円滑な搬送先医療機関の選定や、適切な応急処置を実施できることが期待されています。
今後、市ホームページや市報への掲載、公共施設、店舗等へのポスター掲示など、広報活動を行ってまいります。
国内交流につきましては、7月28日から31日にかけて、本市と包括連携協定を結ぶ学校法人玉川学園の生徒・教員27名が、創立者である小原國芳氏出身の坊津町久志を研修で訪れ、生誕地記念公園の訪問や、子ども時代に通った久志から枕崎市桜山までの山道「勉学の道」を歩くなど、小原氏の足跡をたどったほか、地元住民と交流を行いました。
また、9月13日から15日まで開催される「北の恵みあさひかわ食べマルシェ2025」において、「南さつま市・旭川市姉妹都市提携10周年記念式典」が行われることから、本市からは各種団体や出店事業者等、約80名の訪問団を派遣します。マルシェでは黒豚や本格焼酎、農産物等含め、10事業者が出店を予定しています。
今後も両市の更なる交流の推進を深め、姉妹都市として様々な形で持続的な交流を行ってまいります。